Archives for the Month of 8月, 2007

8月の制作成果

ブログは情報発信のみならず自分の記録として有効な手段だと思って毎日書いています。昨年の今頃は何をしていたのか、どんなことを考えていたのか、制作の進み具合はどうだったのかを確認することが出来るからです。さて、今年夏の制作の […]

365点の連作 額作り

今月12日のブログに書いた365点の連作のための額作りを始めました。12日に試作したものより大きめのアクリルと板材を購入し、板材をパネルにするために加工しました。何と言っても12ヶ月分あるので12枚作らねばならず、作品を […]

「点・線・面」より訳者解説について

西田秀穂訳によるカンデインスキー著「点・線・面」を読んだ感想としては「バウハウス」時代のの教材研究のひとつとして書かれた内容が、今でも新鮮さを失っていないことに気づいたことです。ただ内容は内容として理解したものの、実の面 […]

「麻田浩展」で感じたこと

京都の話題が続きますが、京都国立近代美術館で開催されている「麻田浩展」を先日見てきました。この細密な幻想絵画をどこかで見た記憶があります。大きな展覧会だったかもしれません。没後10年と副題にあったのが驚きでした。そんなこ […]

東福寺の「方丈庭園」

見たい庭園のひとつに東福寺の方丈庭園がありました。このブログでも何回か取り上げた重森三玲による庭園だからです。かつて見た記憶はあるのですが、改めて空間造形としての視点から眺めて見たいと思っていました。先日京都を訪れた際、 […]

建仁寺の「双龍図」

日本画家小泉淳作氏による「双龍図」は、かつてテレビで放映された制作ドキュメントで知りました。北海道の学校の体育館を借りて、綿密に描かれた下図から、いよいよ巨大な天井画に移していく過程は気迫に満ちていました。本物が見てみた […]

京都 旧交を温める

今月9日に「益子・笠間 旧交を温める」というブログがあります。笠間に住んで陶芸をやっている友人との関わりを書いたものです。今回は京都編。京都には20数年来の友人である渡辺聖仁・広子ご夫妻が住んでいます。聖仁さんは木版画を […]

修学院離宮から東山界隈

久しぶりに叡山電車に乗りました。京都のはずれにある修学院離宮は宮内庁に許可を願うところで、桂離宮ともども初めて拝見することになりました。離宮の中に田畑があって、眼下に広がる京都市街を眺められる場所は、まさに絶景の離宮でし […]

桂離宮の印象

昨日京都に到着して、まず桂離宮に向かいました。ドイツの建築家ブルーノ・タウトが「泣きたくなるほど美しい印象だ。」と絶賛し、それで自分も知ることになった桂離宮。また「桂離宮では眼は思惟する。桂離宮では、眼は思考と芸術との、 […]

1年ぶりに京都へ…

今日から1泊2日で京都に出かけてきます。目的は「桂離宮」と「修学院離宮」を見てくること。宮内庁に手紙を出して拝観手続きを取らないと見られないので、今まで何回も京都に出かけているのに、「桂離宮」「修学院離宮」は初めて拝観し […]

「点・線・面」より基礎平面について

カンデインスキー著「点・線・面」も残すところ「面」だけになりました。著作の中では「基礎平面」として取り上げています。「基礎平面とは、作品の内容を受け入れるべき、物質的平面のことである」と初めに理があって、平面のもつ視覚的 […]

陶彫の加飾

久しぶりに陶彫を試みています。2点成形が出来上がり、今日は粘土の乾燥具合がちょうどよかったので加飾をしました。といっても四角い建物状に出来たオブジェに窓のような穴を開けてみたのです。その穴を通して明かりが外に漏れるように […]

四十九日の法要

このところ毎年のように身近な人が亡くなって、法事が立て込んでいます。年齢のせいでしょうか。今日は義母の四十九日の法要がありました。横浜のほぼ中心にある久保山墓地に来て、その後は親類縁者と連れ立って中華街に行って食事をしま […]

木屑を掃除しながら…

毎日木を彫っていると夥しい木屑が床に散乱します。3年前はヒノキを使っていたので、その香りがとても良く、木屑を処分するのがもったいないと思っていました。今の木材からもいい香りがしています。何と言っても木の良さは立ち込める匂 […]

「点・線・面」より線について

今月4日にカンデインスキー著「点・線・面」の中の「点」について読んだ感想を書きました。今日は「線」を取り上げます。「線は、運動から生まれるーしかも、点そのものが内蔵している完全な静止を破壊することによって。そこには、静的 […]

平面と立体 共通するイメージ

365点の連作の8月分は、立体のエスキースみたいな作品になっています。365点の連作はポストカード大の平面作品で、これは何かのエスキースとして考えず、あくまでも小さな平面作品として作っているつもりです。ただ今取り組んでい […]

陶彫の成形

先日から粘土を練って準備していた陶彫作りを始めました。このところ木彫ばかりやっていたので、陶芸は久しぶりです。ずっとやってきた粘土の触り心地を確かめながら、小さなオブジェを作ってみました。香炉にしようか、ランプを入れよう […]

猛暑の作業場

今年も暑い日が続いています。作業場は身体を動かしていないといられない暑さです。このくらいの気温だと頭を使ってのエスキースは出来ません。ボ〜として頭の中が白くなってしまいます。むしろ単純に木を彫ったり、粘土を練ったりしてい […]

粘土の荒練り

久しぶりに粘土を練りました。この夏に陶彫のランプシェードや香炉を作ろうと決めていたので、粘土の荒練りをしました。このところ木彫ばかりやっていたので、粘土とは新鮮に向き合うことができました。菊練りまでやったところで今日は終 […]

365点の連作 額装考案

2月1日より始めたポストカード大の平面作品が今日で193枚になりました。現在は1ヶ月ごとに分けて紙袋に入れてあるのですが、作品が全部揃ったら展示することにします。だいぶ前にまとめて展示することを決めてから、作品ひとつずつ […]

森村泰昌「美の教室 静聴せよ」

表題の展覧会が横浜美術館で開催されているので見てきました。このところ展覧会ばかり出かけています。空調の無い作業場は暑いので制作は小休止。こんな時は涼しい美術館に限ります。とはいえこの展覧会は企画といい、発表内容といい、熱 […]

「伊東豊雄 建築/新しいリアル」展

神奈川県葉山にある県立近代美術館に行って来ました。海水浴客で賑わう湘南海岸に比べ、葉山は若干人が少なめでした。美術館では「伊東豊雄 建築/新しいリアル」と題された個展が開催され、特異な建築家の全貌を見ることができました。 […]

益子・笠間 旧交を温める

夏の日差しの中、田畑が米やジャガイモやトウモロコシで緑のパッチワークを作っていました。山々も深い緑の遠景を作っていました。久しぶりに栃木県益子や茨城県笠間を訪れ、そこで陶芸をやっている友人たちに会ってきました。益子では「 […]

IW若林奮ノート

自分がまだ大学の彫刻科に籍を置いていた頃、デザイン科共通彫塑研究室に若林奮先生がいました。直接教わることはなかったのですが、個展等があれば足を運び、また文章が記載されていれば必ず目を通していました。作品や考え方を理解した […]

若林奮「Valleys(2nd stage)」

横須賀美術館の前庭に盛り土があって、そこに巨大な彫刻作品が設置してあります。ただ作品は地上から伸びているのではなく、盛り土を切り裂いて存在しているので遠くからは見えません。「Valleys」と題された作品は題名どおり谷間 […]

谷内六郎の郷愁世界

昨日行った横須賀美術館には谷内六郎館があって、「週間新潮」の表紙になった絵をまとめて見ることができます。この日は自分の教え子で仕事の同僚になった人が一緒でした。彼女は谷内六郎の世界が大変気に入って、「カワイイ」を連発して […]

アルフレッド・ウオリス展

今年春にオープンした横須賀美術館に行ってきました。美術館の目の前は海水浴場になっていて、企画展と常設展を見た後、海岸に行って渚を歩き、海の家で昼食をとり(美術館のカフェは予約でいっぱいでした)また美術館に戻って谷内六郎館 […]

「点・線・面」より点について

造形作品を作る上で、最も基本となる要素は点です。そこからカタチは始まるからです。カンデインスキーの著書「点・線・面」の冒頭に「幾何学上の点は、眼に見えぬ存在である。したがってそれは、非物質的な存在と定義せざるをえぬ。物質 […]

「点・線・面」より総論について

カンデインスキーの「点・線・面」は当時の芸術論としては画期的だったと思います。絵画的要素(立体も然り)をその最も基本とする抽象要素にして、人が作品を鑑賞する際に感じる内面性や精神性を、あたかも数学の法則のように解釈して論 […]

カンデインスキー「点・線・面」

今夏再読しようと思っている本にカンデインスキーの著した「点・線・面」があります。再読とはいっても30年前に購入したものの数頁読んで放り投げてしまったものなので、今回新しく読むといった方がよいと思います。当時20歳になった […]

制作三昧の8月に思うこと

8月になりました。自分の時間が多く取れる1ヶ月です。今月は小さな陶彫によるランプシェードを作る計画があり、久しぶりに粘土に取りかかろうかと思っています。ずっとやっている365点の連作(ポストカード大の平面作品)の中で、陶 […]