Archives for posts tagged ‘仮面’

「中空の彫刻」を読み始める

「中空の彫刻」(廣田治子著 三元社)を読み始めました。本書は副題に「ポール・ゴーギャンの立体作品に関する研究」とあって、19世紀末に画家として生きたゴーギャンの立体作品にスポットを当てた研究論文です。テーマからして私の趣 […]

新鮮さを呼び覚ます遊び心

昨晩、週末の制作疲れでぐったりしてテレビを見ていたら、ベテラン染色家の制作風景と作品が映し出されて、ハッと新鮮さを感じました。NHK日曜美術館で取上げられていたのは現在97歳の柚木沙弥郎氏。前に一度放映されていたものも含 […]

東京上野の「人・神・自然」展

先日、東京上野にある東京国立博物館東洋館で開催中の「人・神・自然」展に行ってきました。副題が「ザ・アール・サーニ・コレクションの名品が語る古代世界」とあってカタール国の王族のコレクションより厳選された工芸品が展示されてい […]

アフリカ芸術との出会い

横浜美術館で開催中の「ルノアールとパリに恋した12人の画家たち」展の図録の中で、20世紀初頭のパリに集った芸術家たちが、アフリカ芸術に感銘を受けて、自らの表現の中にプリミティヴな生命を宿した造形を取り入れたことが書かれて […]

異形の神々への憧憬

今朝、職場に届いていた日本経済新聞の小欄が目に留まりました。記事は「来訪神:仮面・仮装の神々」がユネスコの無形文化遺産に登録される見込みになったと伝えていました。日本全国に伝承されている異形の神々、たとえば秋田県のナマハ […]

東京駒場の「柚木沙弥郎の染色」展

90歳を超えても現役で活躍する染色家柚木沙弥郎。先日、NHK番組の日曜美術館で紹介されていて、その制作風景を見た私は創作意欲が刺激されました。自由闊達で好奇心の塊のような作家は、床に敷いた大きな平面に抽象形態を描き、型紙 […]

「今日はマスクをつけよう」

表題は国吉康雄の絵画につけられた題名です。マスク(仮面)の魅力は、私も昔から憑かれていて、マスクが画題になる画家には一目置いているのです。たとえばベルギーの画家ジェームス・アンソール。アンソールは両親が観光客用土産店を営 […]

週末 工房ロフトの見積もり

今日も昨日に引き続き、朝から工房で制作に明け暮れました。新作の陶彫部品成形は3点目になりましたが、乾燥具合で皹が入る可能性もあり、予断を許さない状況です。実際に新しいカタチはどうなるかわからないのです。カタチや制作方法が […]

バンコクから帰って…

月曜日から出かけたタイ旅行も、今朝成田空港に到着し、無事に帰国しました。念願だったアユタヤ遺跡の印象が一番強く、続いて王宮周辺の建造物の美しさが思い出されます。バンコクの夜を彩ったニューハーフショーも楽しいものでした。私 […]

造形意欲を刺激する仮面

東京都庭園美術館はアール・デコ建築による独特な雰囲気を持つ美術館ですが、同館で開催している「マスク展」は如何なものだろうと思って、先日同館に出かけました。自分は昔から仮面が大好きで、その民族が有する原初的で生命感溢れる表 […]

出張の後で美術館散策

今日は全国自治体の管理職が集まって会議を行いました。職種はここでは言えませんが、北は北海道から南は沖縄までの管理職が東京代々木のオリンピック記念センターに集まりました。自分も今日は職場ではなく、直接東京代々木に出かけまし […]

「ジャック・カロ展」奇想の劇場

東京上野の国立西洋美術館で開催されていた「ジャック・カロ展」に行った感想を書きます。副題に「リアリズムと奇想の劇場」と謳っていたのが、この展覧会を見ようと思ったきっかけです。細密な銅版画による人物描写、とりわけ奇想の劇場 […]

「イメージの力」展

私は仮面が大好きで、アフリカ、アジア、ヨーロッパや日本の仮面を集めています。その中でもとりわけアフリカの仮面に惹かれています。国ごと部族ごとに異なる造形や装飾は朴訥な生命力に溢れています。自分が創作の迷路に入り込んだ時に […]

週末 気分転換の必要性

転勤して初めての週末です。朝7時に工房に行き、成形した陶彫部品に水を打ってきました。今日は気分転換の必要性を感じました。夜寝ている間に汗をかき、職場の人事のことが頭から離れなかったのです。新しい職場にも油絵を描きながら仕 […]

2月RECORD「匂い立つ土俗の構え」

今月のRECORDのテーマを「匂い立つ土俗の構え」にしました。自分は土俗性、土着性の強い造形が大好きです。アフリカを初めとする世界各地の仮面の収集もやっていて、自分の制作動機をそこに求めることがあります。アフリカの造形は […]

「豊饒の神・境の神」読後感

「火の神・山の神」(高見乾司著 海鳥社)に続いて、「豊饒の神・境の神」(同)を読み終えました。副題に「九州の土俗面考【2】」とあるように、本書は現場の取材から導き出した土俗面伝承の論考が中心となっていますが、著者が各地で […]

「豊饒の神・境の神」を読み始める

「豊饒の神・境の神 九州の土俗面考【2】」(高見乾司著 海鳥社)を読み始めました。昨日まで読んでいた「火の神・山の神」の続編で、本書は「火の神・山の神」に提示された課題の補充を試みたものと思われます。目次には「猿田彦」に […]

「火の神・山の神」読後感

「火の神・山の神 九州の土俗面考【1】」(高見乾司著 海鳥社)を読み終えました。九州の土俗面考【1】とあるので、引き続き【2】を読んでいきたいと思います。本書は、湯布院にあった空想の森美術館の館長による土俗面を中心に据え […]

夏の研究課題を考える

夏の研究課題とは、小・中・高校の夏休みに課せられるお馴染みの自由研究の名残のようなものです。自分はその習慣が抜けないまま歳を重ねていて、夏になると何か研究をしなければならないと思っているところがあるのです。私の課題なんて […]

私にとって仮面とは…

私は仮面が大好きで、アフリカ系の雑貨店に入ると必ず仮面の掛かった壁を眺めています。造形的な興味が湧くと、つい購入してしまう癖があります。収集家ではないので、仮面の数が多いわけではありませんし、骨董価値や学術的意義のあるも […]

民俗学と仮面について

九州の土俗面を考察する書籍を読み始めて、自分が興味を持っている仮面についての書籍を、今まで一度も読んだことがなかったことを思い出し、改めて自分の興味に関する学術的な裏付けが欲しいと思いました。昔から仮面を集めているのに、 […]

「火の神・山の神」を読み始める

「火の神・山の神 九州の土俗面考【1】」(高見乾司著 海鳥社)を読み始めました。ずい分前に大分県湯布院にあった由布院空想の森美術館(2001年閉館)に行ったことがあります。その時に見た土俗面の数々に感銘を受けました。展示 […]

岡本太郎美術館「記憶の島」展

先日、久しぶりに川崎市の生田緑地にある岡本太郎美術館に行きました。駐車場から川崎民家園の前を通って一番奥まった美術館まで歩くうちに休憩をとりたくなり、まず美術館のカフェに入りました。いつぞやのテレビで紹介されていた岡本太 […]

工房内の飾りつけについて

このところ仕事帰りに工房に立ち寄り、加飾の作業を1時間から2時間程度やっています。先日の嵐の夜に考えた収納部分の改造とともにやりたいのが、工房内の飾りつけです。工房には内壁がなく作品等を掛ける場所がないのです。工房は住居 […]

アフリカの楽器 XYLOPHONE

私の職場の近くにアフリカ雑貨店があります。先日その店でナイジェリアとガーナの仮面を購入しました。その時、家内が店内にあった素朴な木琴に注目し、その音色に憑かれたようです。家内はもともと美大で空間デザインを学んだ人ですが、 […]

週末 アフリカの仮面

やっと週末になり、朝から工房に出かけて新作のためにタタラを用意していました。明日は成形の予定です。午後は家内と横浜駅に出かけました。来週父の七回忌があるので横浜のデパートに寸志を選びに行ったのです。帰りがけにアフリカ雑貨 […]

「解放」ベン・シャーン

自作にも「構築~解放~」という作品がありますが、ここで取り上げるアメリカ人画家ベン・シャーンによる「解放」は、象徴的な名作です。これは第二次世界大戦中のフランス解放をテーマにして描かれたガッシュによる絵画で、内容は瓦礫の […]

週末 制作と散策

今日は新作屏風の木彫部分の制作に朝から取りかかっていました。全体を見ながらの作業はなかなか骨の折れる仕事です。最初のイメージを思い出しながら表現したい意図をどうしたら伝えられるかを考えていました。次第に考えることが増えて […]

仮面に魅せられて…

先日、千葉市立美術館に「MASKS-仮の面」展を見に行き、改めて自分の仮面好きを認識しました。どうして自分はこんなに仮面が好きなのか、人間や動物の表情を戯画化したものにユーモアを見出したのか、原始的で民族的なものに造形的 […]

今夏見たい展覧会

今夏の東京近郊の美術館では、自分の興味関心のある展覧会が目白押しです。2年ほど前までは自分の個展開催に合わせて東京の美術館を見て回っていましたが、最近はそれもできず、日を改めて美術館に行くことになります。時間をどう取るか […]

アフリカンデザイン

新聞記事にアフリカの色彩やカタチを取り入れたファッションが掲載されていると思わず目がいきます。アースカラーや原色に近い色彩に魅かれ、また単純化されたカタチが大好きで、ドロ臭い情感がモダンにアレンジされていると、それだけで […]