Archives for posts tagged ‘オペラ’

横浜山下町の「灯りの魔法」展

横浜山下町にある人形の家で「灯りの魔法 魅惑のドールハウス」展が開催されています。家内がその情報を仕入れ、是非見に行きたいと言ってきたので、今日の夕方になって横浜人形の家に行ってきました。家内は美大で空間演出デザインを学 […]

「心の旅人ケルト」について

「呪術としてのデザインー芸術民俗学の旅」(中嶋斉著 彩流社)の第1章の3「心の旅人ケルト」についてまとめを行います。冒頭にウィーンに関する文章があって、20代の頃に5年間をウィーンで過ごした自分には、思いがけない知識が飛 […]

映画「私は、マリア・カラス」雑感

音楽史に永遠に名を残した不世出のソプラノ歌手マリア・カラス。私は20代でウィーンに住み、国立歌劇場へ足繁く通い、また親戚にテノール歌手がいるという稀有な環境によってオペラの世界が比較的身近でしたが、マリア・カラスの歌姫伝 […]

映画「パリ・オペラ座 夢を継ぐ者たち」雑感

常連になっている横浜のミニシアターには遅い時間帯に上映するレイトショーがあって、私は仕事から帰った後でミニシアターに行くことがあります。自宅から車で出直し、ミニシアター近くの駐車場に車を入れて、チケットを購入した後、レス […]

ドイツ在住の旧友来たる

自分は20代の頃、オーストリアの首都ウィーンに住んでいました。同地の国立美術アカデミーに通って、最初は版画科に、次に塑造科に移ってレリーフを学んでいました。今思えば素晴らしい環境に身を置いていたことに幸せを感じますが、当 […]

手塚治虫の「ネオファウスト」

現在読書中の「西洋の没落」に度々登場するファウスト的魂とは、ゲーテが生涯を費やして描いた「ファウスト」に由来するコトバです。「ファウスト」には栄光と挫折、無上の愛と非情な罪という人間が抱え込むあらゆる課題が詰め込まれ、そ […]

「陶紋」を携えて叔父宅へ

今回の個展に出品した「陶紋」のひとつを叔父が購入してくれました。今日は自分の勤務終了後に「陶紋」を携えて叔父宅に行きました。叔父は声楽家です。叔父の家にはヨーロッパの品々が多く展示されています。1階にはプライベートのレッ […]

ゲーテ「ファウスト」について

ドイツの文豪であるヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテがその生涯を費やして書き上げた戯曲「ファウスト」。岩波文庫より出版もされているようですが、いまだに読んだことがありません。「ファウスト」に初めて接したのは、在欧中に […]

「下野昇ベストセレクション」

表記は横浜青葉台にあるフィリアホールで開催された声楽家のリサイタルです。下野昇は家内の叔父です。二期会に属して「タンホイザー」や「カルメン」といった数々のオペラに出演してきました。劇団四季の「CATS」にも客演したことが […]

クラシック音楽を聴く機会

20代の頃にオーストリアの首都ウィーンに住んで、リング(環状道路)沿いにある国立歌劇場に毎晩通っていました…と、書くと自分はいかにも文化意識が高く、経済的にも恵まれた、どちらかと言えば鼻持ちならない留学生に見えますが、実 […]

自分の中の音楽環境

過去のブログを読むと、音楽について書いている時期があります。自分の生育歴は音楽環境に乏しく、それでも両親は私と妹をピアノ教室に通わせていました。私は忽ち頓挫してしまい、それきり楽器演奏をやる機会を失いました。妹はピアノを […]

「ルル」表現主義によるオペラ

ウィーン滞在が5年に及び、その間暇に任せてオペラをほとんど毎晩観ていました。パンフレットは百冊を超えました。だんだん音楽が楽しくなっていき、一端の音楽評論家よろしく今晩のオペラはどうのこうのと人と喋れる自分が信じられない […]

「エレクトラ」の壮絶な復讐劇

昨年11月13日付のブログに今日書こうとした内容がありました。この「エレクトラ」はウィーンで初めて観たオペラで、上演時間が短いにもかかわらず、旋律が理解できずに退屈さえ覚えてしまったものです。幕が上がるといきなり激しい旋 […]

「椿姫」の豪華な宴

散りばめられた有名な旋律、華麗な舞台、男女の葛藤、どれをとっても楽しめるオペラと言えます。パリの社交界で繰り広げられる豪華な宴は、女性の衣裳を見ているだけで、その雰囲気は容易に想像がつきます。ウィーン国立歌劇場で観た「椿 […]

「アイーダ」の凱旋シーン

ハリウッド黄金期の映画「十戒」や「クレオパトラ」を彷彿とさせるのが、ベルデイ作曲のイタリア歌劇「アイーダ」です。「アイーダ」の方が制作年代が古いので、ハリウッド映画の方が影響を受けているのかもしれません。スケールの大きさ […]

「タンホイザー」の精神性

ウィーンに住んでいた20数年前に、いったいどのくらいオペラを観たのか定かではありません。夕闇迫る頃になると決まって立見席の列に並んでいました。ドイツを代表する作曲家ワーグナーのオペラは、耳に心地よいオペラを何度か聴いた上 […]

「さまよえるオランダ人」の幽霊船

家内は大学で空間演出デザインを専攻し、卒業制作にワーグナー作曲による「さまよえるオランダ人」の舞台デザインをやっていました。そのイメージがあってか、ウィーン国立歌劇場で「さまよえるオランダ人」を観た際、舞台中央に大きな幽 […]

「フィデリオ」の灰色の壁

20数年前に住んだウィーンで爪に火を点す生活をしていた自分の楽しみはオペラの立ち見でした。ベートーベン作曲によるオペラ「フィデリオ」は、ストーリーが分かりやすく音楽も胸を打つものがあったので、何回も観ています。男装した主 […]

「ラ・ボエーム」の時代

プッチーニの作曲したオペラに「ラ・ボエーム」があります。イタリア歌劇の中ではよく演奏されるオペラのひとつです。今日職場でひょんなことからオペラの話になり、このリリシズムあふれる「ラ・ボエーム」を聴いた思い出を語ってしまい […]

シュナイダーシームセンの舞台

ギュンター.シュナイダーシームセンは様々なオペラの舞台デザインを手がけた人です。具象的な作風でしたが、スケールが大きく遠近法を巧みに用いた迫力ある舞台でした。カラヤン指揮による壮大なオペラにシュナイダーシームセンの舞台が […]

オペラ盛況の中で

ウィーン国立歌劇場の立ち見席で何度もオペラを観るうち、歌唱の巧みさがわかってきました。観客は正直なもので、実力派歌手が出演するオペラは立ち見席の窓口に長い列ができました。歌劇場を一回り以上の長蛇の列が取り囲んでいる日もあ […]

ワイル「三文オペラ」

初冬の季節になると情緒豊かなウィーンの街並みが寒々と夕暮れていく情景が目に浮かびます。オペラが上演されるのは国立歌劇場ばかりではなく、フォルクスオパーやもっと小さな劇場でも雰囲気に応じた演目がかかります。「三文オペラ」は […]

ムソルグスキー「ボリス.ゴドノフ」

まるでロシアのリアリズム絵画を見ているような舞台。群集の合唱に圧倒され、クレムリン宮殿の豪華な広間の隅々にもリアルを追求した大道具や小道具が置かれ、まさにロシアの歴史に遭遇しているような錯覚に陥ります。オペラ「ボリス.ゴ […]

ビゼー「カルメン」

有名な曲が散りばめられた「カルメン」はオペラ入門としては最高のものだと思います。胸躍るシーンがあると思えば、切ない叙情的なシーンや怪しい人々の楽しく痛快なシーンもあって娯楽に徹した優れたオペラです。いつ観てもあっという間 […]

オペラ初体験.Rシュトラウス

ウィーンで初めて観たオペラはR.シュトラウスの「エレクトラ」でした。下調べもせず、音楽留学生から立ち見席のことを聞いて、まず飛び込んだ劇場でやっていた演目が「エレクトラ」。真っ暗な舞台。登場人物も少なく、内容もよくわから […]

モーツアルト「魔笛」

音楽評論を読むとこの「魔笛」の筋書きには、当時モーツアルトが関わった秘密結社なる存在もあるのですが、そんなことを気にせずに観た「魔笛」は音楽や舞台装置、衣裳のデザインがとても楽しく、おそらく5年間のウィーン滞在生活のうち […]

ウィーン国立歌劇場

ウィーンに住んでクラシック音楽に接しないのは愚の骨頂のような気がしてコンサートにはよく出かけました。幸い立ち見(というか立ち聴き)があって安い料金で一流の音楽が堪能出来ました。爪に火をともす生活をしている留学生には随分助 […]