Archives for the Month of 5月, 2016

5月を振り返って…

新作「発掘~環景~」が、6月11日の撮影までに間に合うかどうかという綱渡り状態が続いていますが、今月を振り返ってみると、そんな精神状態が緊張を孕み、制作一辺倒の1ヶ月だったように思えます。連休を含む週末は、時間が許す限り […]

「人間モーセと一神教」読み始める

「宗教論ー人間モーセと一神教」(フロイト著 吉田正己訳 日本教文社)を読み始めました。これはフロイトの生涯最期の論文のため、偉大な精神分析学者の遺書とも言えます。それにしてもフロイトは何という論文を書いたものでしょうか。 […]

週末 制作への姿勢と焦り

陶彫部品を組み合わせて作る集合彫刻が、私の長年関わっている表現方法です。一気呵成に作ることができないのがこの表現方法の特徴で、坦々とした労働の蓄積が素晴らしい成果を生むと、私は信じて疑わないのです。一気呵成に作ることが出 […]

週末 「環」に関する考察

今日の午前中は休日出勤になりました。職場の地域行事に私は関わっているため、数時間制作を休みました。その間、工房には朝早くから大学院生がいて、自らの修了制作に励んでいました。私も午後は制作三昧になりました。「発掘~環景~」 […]

「法悦のマグダラのマリア」雑感

東京上野の国立西洋美術館で開催中の「カラヴァッジョ展」で初公開された「法悦のマグダラのマリア」には大勢の鑑賞者が集まっていました。展覧会の目玉になる注目作には後光が差すような特別な雰囲気が漂っているのを感じるのは私だけで […]

上野の「カラヴァッジョ展」

カラヴァッジョの肖像を描いた1枚の絵があります。見るからにアクの強そうな風貌ですが、没後に描かれたものらしいので、真実を伝えているものかどうか定かではありません。画家カラヴァッジョは、殺人の罪を犯したエピソードがあり、波 […]

「幻想の未来」まとめ②

「宗教論ー幻想の未来」(フロイト著 吉田正己訳 日本教文社)を読み終え、昨日のNOTE(ブログ)で前編のまとめをしました。今日は後編のまとめをします。フロイトの科学者として視点からすれば、宗教は幻想に過ぎないという理論が […]

「幻想の未来」まとめ①

「宗教論ー幻想の未来」(フロイト著 吉田正己訳 日本教文社)を読み終えました。中編くらいの論文なので、まとめを2回に分けたいと思います。フロイトが「幻想の未来」を書き始めようした動機が、最初の文章に綴られていました。「特 […]

建築家ル・コルビュジエについて

私は高校生の頃に、建築家になりたいと思っていました。当時は一握りのスター建築家を夢見ていましたが、理系が得意ではなかったせいか、それを即座に更新し、工業デザイナーを目指すようになりました。美術系の大学に入るため受験用デッ […]

週末 個展案内状の決定

今日は懇意にしているカメラマン2人が工房にきました。先日撮影した個展案内状用の画像が出来上がっているので、確認に来たのでした。数点の画像のうち1点を選びました。「発掘~表層~」を野外工房で撮影した写真のうち、樹木の影が落 […]

週末 益子より陶土が届く

陶彫を始めてから栃木県益子町にある明智鉱業に陶土を注文しています。かつて陶芸家の友人から明智鉱業を教わり、益子を訪ねた時は必ず店に顔を出しました。さまざまな陶土を使って混合実験をやっている時も、少量ずつ陶土を買って帰りま […]

金曜日の夜は美術館へ

国公立美術館の金曜日は20時まで開館していて、仕事をしている者にとってこれは有り難い延長時間になります。週末を目の前にして、ぐったり疲れた身体を引きずって東京の美術館へ行くのは厳しいと思う面もありますが、少しでも非日常空 […]

「幻想の未来」を読み始める

「幻想の未来」は日本教文社が出しているフロイト選集8「宗教論」に含まれている論文です。「幻想の未来」という論文を読みたくなったのは、以前読んだ「フロイト入門」(中山元著 筑摩選書)によるもので、その時のNOTE(ブログ) […]

5月RECORDは「まじわる」

毎晩、自宅の食卓で飼い猫トラ吉に邪魔されながら、小さなRECORDを制作しています。下書きや仕上げは、トラ吉が食卓に飛び乗って鼻先を私の描いている手にくっつけてきても問題はありませんが、彩色している時はトラ吉を部屋から閉 […]

「夢行程の心理学」(f)まとめ

「夢解釈」(フロイト著 金関猛訳 中央公論新社)第七章「夢行程の心理学」の(f)「無意識的なものと意識ー現実」のまとめを行います。「夢解釈」はこの(f)をもって完読となります。大著の最後にフロイト本人によるまとめの文章が […]

無意識が関与する創作動機

「たぶん私たちには、知的で芸術的な創作についても、その意識的な性格を極端に過剰評価する傾向があるのだろう。しかし、ゲーテやヘルムホルツのような幾人かのきわめて創作力に富んだ人々の報告から私たちが聞き知るところでは、むしろ […]

週末 大がかりな制作

やっと工房で制作ができる日がやってきましたが、今日は先週の疲れが出て、気ばかり焦る日になりました。午前中は工房に出入りしている若い2人の女性スタッフのそれぞれの課題に協力をすることになりました。一人は大学院修了制作のため […]

週末 休日出勤の日

漸く週末になりましたが、今日職場は休日出勤の日で通常通りの勤務をしていました。私がここの管理職になった時に、1年1回の休日出勤の日を提案して設定することになったのです。これは地域に開かれた職場環境を目指したい意向があった […]

映画「Spotlight」(スポットライト)雑感

第88回アカデミー賞作品賞&脚本賞受賞と言う栄誉に影響されて「Spotlight 世紀のスクープ」を観に行きました。見終わった後は、説得力のある脚本や俳優全員の迫真の演技に溜息が出ました。地味な映画という評判でしたが、実 […]

橫浜の「複製技術と美術家たち」展

先日、地元の横浜美術館で開催されている「複製技術と美術家たち」展に行ってきました。複製技術と言えば版画等の印刷、写真やコピーのことですが、そうした技術革新によって、オリジナル性はどうなるのか、当時の美術家たちは複製技術を […]

「夢行程の心理学」(e)まとめ

「夢解釈」(フロイト著 金関猛訳 中央公論新社)第七章「夢行程の心理学」の(e)「一次行程と二次行程ー抑圧」のまとめを行います。「夢解釈」は残すところ(e)と(f)の2つになりました。ここでは夢の仕事と神経症やヒステリー […]

若冲の「動植綵絵 池辺群虫図」

先日、東京上野の東京都美術館で開催されている「若冲展」を見てきました。伊藤若冲は江戸時代に京都で活躍した画家でした。細密な描写で異彩を放つ若冲ですが、最近になって再び注目を集め出しました。若冲生誕300年にあたる今年は、 […]

上野の「若冲展」雑感

伊藤若冲は1716年京都の錦小路にあった青物問屋「枡源」の長男として生まれ、1800年に84歳の長寿を全うして世を去った奇想の画家でした。若冲は当時京都で活躍していたようですが、没後埋もれてしまい、同時代を生きた円山応挙 […]

週末 第1回目の写真撮影の日

今日は晴天に恵まれた一日でした。「発掘~表層~」と陶紋5点の図録用写真撮影の日になっていて、手伝ってくれるスタッフが、朝から2人来て準備をしていました。午前10時にカメラマン2人が到着し、まず野外撮影となりました。「発掘 […]

週末 「環景」の制作続行

明日は「発掘~表層~」と陶紋の写真撮影の日ですが、準備が完了しているので、今日は「発掘~環景~」の制作に邁進しました。土錬機を回して複数の陶土を混ぜ合わせ、その陶土で大き目のタタラを数点用意し、翌日まで待ってそのタタラで […]

「発掘~環景~」大地の窪みを表現

夢は幼児体験からくる欲望充足であるというのが精神分析学者フロイトによる夢の解釈です。覚醒時にも同じような現象に囚われるのが神経症であるならば、造形イメージの源泉もそこからやってくるのではないかと自分は思っているところがあ […]

GW 三連休最終日

ゴールデンウィーク後半三連休の最終日になりました。今日は子どもの日で、工房にあるFMラジオから子どもを対象にした話題やイベントが流れていました。三連休は天候に恵まれて夏日を思わせるほど気温が上昇しました。最終日である今日 […]

GW 制作三昧の一日

ゴールデンウィークの数日のうち、どのくらい制作を進められるのか、頭を離れることはありません。この時期に休暇を楽しむことは、かなり前からありませんが、今年は本当に焦っていて朝から工房に篭っています。今日は陶紋5点を窯から出 […]

GW 後半の三連休

今日からゴールデンウィーク後半の三連休が始まりました。「発掘~表層~」の台座の色彩調整はだいぶ納得できるような色調になってきました。このくらいで終わりにしようかなぁと今日決意しました。後は油絵の具を乾かし、明日から側面に […]

「夢行程の心理学」(d)まとめ

「夢解釈」(フロイト著 金関猛訳 中央公論新社)第七章「夢行程の心理学」の(d)「夢による覚醒、夢の機能、不安夢」のまとめを行います。「夢解釈」は最終的なまとめに入り、夢と神経症の関連が論じられる中で、とりわけ私は不安夢 […]

週末 5月になって…

ゴールデンウィーク3日目で、今日から5月です。ゴールデンウィーク前半三連休の最終日です。前半三連休は新作の制作に明け暮れました。「若冲展」や今日の夕方出かけた「複製技術と美術家たち」展で、三連休の鑑賞は充実していました。 […]