Archives for posts tagged ‘陶芸’

「中空の彫刻」読後感

「中空の彫刻」(廣田治子著 三元社)を読み終えました。私にとっては大変面白く、また初めて知ることも多い内容が盛り込まれていた書籍で、興味関心の坩堝といっても過言ではありませんでした。ゴーギャンは後期印象派から象徴主義に至 […]

「炻器におけるいくつかの彫刻的表現」について

「中空の彫刻」(廣田治子著 三元社)の「第二部 ゴーギャンの立体作品」の中の「第4章 陶製彫刻と木彫浮彫(1889年と1890年)」の「4 炻器におけるいくつかの彫刻的表現」をまとめます。ここではゴーギャンと同様に陶器と […]

週末 新作の陶彫彫り込み加飾

今日は朝から美大受験生2人が工房に来ていました。私が週末であるのを意識できるところは彼女たちが来ているかどうかだなぁと思っています。工房での作業は週末だからといって私には特別でなくなっているため、人の出入りがケジメになっ […]

「自己の探究2」について

「中空の彫刻」(廣田治子著 三元社)の「第二部 ゴーギャンの立体作品」の中の「第4章 陶製彫刻と木彫浮彫(1889年と1890年)」の「3 自己の探究2」をまとめます。これには「原初的『自我』と哲学的グロテスク」という副 […]

「状況-ファン・ゴッホとの関わり」について

フランス人の芸術家ゴーギャンの生涯の中で、劇的とも言える一幕があり、そのドラマティックな事件がゴーギャンを美術史とは関係なく、世界的に有名にしたと言ってもよいと思っています。それはオランダ人の画家フィンセント・ファン・ゴ […]

「陶器から彫刻へ」について

「中空の彫刻」(廣田治子著 三元社)の「第二部 ゴーギャンの立体作品」の中の「第3章 彫刻的陶器への発展と民衆的木彫の発見(1887末~1888末)」に入り、今回は「3 陶器から彫刻へ」をまとめます。ゴーギャンの作り出し […]

「形態と色彩の新しい概念」について

「中空の彫刻」(廣田治子著 三元社)の「第二部 ゴーギャンの立体作品」の中の「第3章 彫刻的陶器への発展と民衆的木彫の発見(1887末~1888末)」に入り、今回は「2 形態と色彩の新しい概念」をまとめます。「マルティニ […]

「状況-マルティニーク島滞在」について

「中空の彫刻」(廣田治子著 三元社)の「第二部 ゴーギャンの立体作品」の中で、今日から「第3章 彫刻的陶器への発展と民衆的木彫の発見(1887末~1888末)」に入ります。今回は「1 状況-マルティニーク島滞在」をまとめ […]

「さまざまな形態構造と装飾原理」について

「中空の彫刻」(廣田治子著 三元社)の「第二部 ゴーギャンの立体作品」の中の「第2章 最初の陶器(1886秋~1887初頭)」に入り、今回は「3 さまざまな形態構造と装飾原理」をまとめます。本章では4つの単元が出てきます […]

「アヴィランドのアトリエとの関係」について

「中空の彫刻」(廣田治子著 三元社)の「第二部 ゴーギャンの立体作品」の中の「第2章 最初の陶器(1886秋~1887初頭)」に入り、今回は「2 アヴィランドのアトリエとの関係」をまとめます。アヴィランド兄弟は芸術陶磁器 […]

「作陶への取り組みの第一歩」について

「中空の彫刻」(廣田治子著 三元社)の「第二部 ゴーギャンの立体作品」の中の「第2章 最初の陶器(1886秋~1887初頭)」に今日から入ります。今回は「1 作陶への取り組みの第一歩」をまとめます。1889年の万国博覧会 […]

週末 立体を作っている実感

今日は朝から工房に篭って陶彫成形を行いました。大きなタタラを立ち上げ、紐状にした陶土で補強しながら立体にしていきます。今年の新作は陶彫部品それぞれを直方体にしていくのが基本形態です。重さで歪まないように木片のブロックで抑 […]

「彫刻と陶磁器」について

「中空の彫刻」(廣田治子著 三元社)の第一部「19世紀における『画家=彫刻家』と『芸術家=職人』の登場」の第2章「芸術家と職人」について「2彫刻と陶磁器」のまとめを行います。この章では彫刻家による陶磁器装飾への協力につい […]

「背景ー装飾芸術の復興」について

「中空の彫刻」(廣田治子著 三元社)の第一部「19世紀における『画家=彫刻家』と『芸術家=職人』の登場」の第2章「芸術家と職人」について「1背景」のまとめを行います。副題に「装飾芸術の復興」とあり、19世紀の特徴として、 […]

桃山茶陶の開花について

東京国立博物館平成館で開催中の「桃山ー天下人の100年」展は、絵画に限らず、私にとって興味が尽きないものばかりが並び、日本の伝統文化の重厚感に圧倒されてしまう展示内容でした。安土桃山時代は日本陶磁史上最も隆盛した「茶の湯 […]

陶彫のはじまり

私は20代終わりで海外生活を切り上げて、日本に帰ってきました。海外でイメージを醸成した立体的な世界観を、30代初めになって陶のブロックを組み合わせることで表現できると考えていて、実際にそれが具現化されたのは30代半ばにな […]

自宅のリフォームが大詰め

自分の生涯としては一大事となる自宅のリフォーム施工が大詰めを迎えています。まず1階の和室を洋室に変えて、ダイニングと一体化した空間にしました。和室の半分を収納庫にして、そこに家内の邦楽器を収める棚と、和服等を入れた桐ダン […]

週末 テーブル彫刻の砂マチ施工

今朝は自宅の新しくなったシステム・キッチンの食器棚に食器を収めていました。茨城県に住む陶芸家の友人の作品を初め、茨城県笠間や栃木県益子で手に入れたさまざまな器に思いを感じながら収納していました。自分が集めた日用品は奇しく […]

自宅キッチンの解体工事

自宅のリフォーム工事が始まって2週間目に入っていますが、和室を洋室に替えていく工事に完了の目途が立ちました。さらに隣接するダイニングの改修工事が今日から始まりました。ダイニングには30年前に入れたシステムキッチンがあり、 […]

窯出しの夜に思うこと

月曜日の夕方に新作第1号となる大きめの陶彫部品を窯に入れました。毎年やっている制作工程最後の作業ですが、同じ作業にも関わらず毎回緊張をしてしまいます。3日間陶彫部品を窯に入れ放しにして、今晩窯出しをしました。焼成中は毎朝 […]

虎ノ門の「加守田章二の陶芸」展

昨日で終了してしまった展覧会の感想をここで記すのは、かなり気が引けますが、陶芸家加守田章二はあちらこちらで展覧会をやっているので、作品を目にする機会の多い陶芸家ではないかと思います。そんなことを踏まえて、敢えて感想を述べ […]

週末 個展終了して美術館巡りへ

昨日、ギャラリーせいほうでの私の個展が終了しました。反省はいろいろありますが、ともあれホッとしたことは事実です。個展開催中は自分が会場にいなくても気がかりでなりませんでした。やはり終わってみると一抹の寂しさはあるものの、 […]

某日の新聞の小欄より

自宅のテーブルに置いてあった朝日新聞の小欄「折々のことば」に気になった記事がありました。短いので全文を引用します。「味で見る人の評には、要を尽くしている割合に案外聴くべき所が少ないが、感じで敲かれるとどこか痛く身に応える […]

陶磁器から芸術作品へ

「『走泥社』を結成した若手の陶芸作家たちは、陶磁器を芸術作品にした。画期的なことだった。彼らは精緻な陶芸品を作る卓越した技術の持ち主だった。彼らの作品、実用を旨とする美術品、工芸品が『帝展』や『日展』に入選してきたのは当 […]

横浜の「今右衛門の色鍋島」展

先日、4つの展覧会を一度に回って、最後のそごう美術館閉館間近に飛び込んだのが「今右衛門の色鍋島」展でした。あと30分もすれば閉館する時だったので、鑑賞者は疎らで、じっくり見るには最高のシチュエーションでした。時間を気にし […]

虎ノ門の「八木一夫と清水九兵衛」展

先日、東京虎ノ門にある菊池寛実 智美術館で開催している「八木一夫と清水九兵衛 陶芸と彫刻のあいだで」展に行ってきました。菊池寛実 智美術館は陶芸を専門にしているにも関わらず、私には馴染みのある美術館ではありませんでした。 […]

秋分の日は美術館・画廊を散策

今日は秋分の日でした。職場は週休2日なので、連休の実感はありませんでしたが、このところ秋の気配を感じているのは確かです。今日は早朝に工房に行って、明日の陶彫成形のために大きなタタラを7枚作りました。午前10時くらいに自宅 […]

爽やかな5月に…

5月になりました。爽やかな季節になって、凌ぎやすい気温の中で創作活動に拍車がかかりそうです。私は暖かくなるこの時期にヴァイオリズムが上昇するらしく、制作に活気が出てきます。今月はゴールデンウィークとして5連休があります。 […]

新しい洗濯機が来た日

家電量販店に行って洗濯機を購入しました。20数年前に購入した洗濯機を今まで使っていたと店の人に言ったら、よくぞ今まで何事もなかったと驚かれました。最近洗濯した衣類に小さなゴミがついていることに家内が気づいて、最新式の洗濯 […]

立体の在り方を決める成形

三連休の中日にあたる今日は成形を主に行いました。陶彫の成形では、タタラや紐作りで均一の厚みにした陶土を立ち上げていきます。陶芸のようにロクロを回してカタチを立ち上げることはしませんが、便宜上ロクロを利用することもあります […]

週末の展覧会巡り Ⅱ

今日も昨日に続き、美術館に出かけました。今日は朝5時に起床、家内と自家用車で一路栃木県へ向かいました。目指したのは足利市立美術館で開催中の「石田徹也展-ノート、夢のしるし」。31歳で夭折した画家石田徹也は、画集を通して知 […]