Archives for the Month of 9月, 2014

鑑賞・制作とも充実した1ヶ月

今日で9月が終わりますが、夏季休暇明けの校務が始まっている中で、今月は鑑賞・制作とも充実した1ヶ月だったと思います。まず展覧会は「種村季弘の眼」展(板橋区立美術館)「発掘された日本列島」展(江戸東京博物館)「二科展」(東 […]

「アーレントとハイデガー」読後感

「アーレントとハイデガー」(エルジビェータ・エティンガー著 大島かおり訳 みすず書房)を読み終えました。本書は20世紀を代表する哲学者M・ハイデガーと彼に師事したH・アーレントに関する1920年代からアーレントが没する1 […]

週末 意欲と疲労

今月の制作目標である陶彫部品の土台部分が10体完成しました。朝から夕方まで工房に篭り、午後4時近くになって何とか10体目を終えることが出来ました。長い制作工程からすれば初めの一歩ですが、この積み重ねが大切なのです。週末の […]

週末 金木犀匂いたる工房にて

週末になると朝から工房で制作三昧になります。今日は涼風が立ち、創作活動にはちょうどいい気候になったと思いました。秋は湿度が低くなり、爽やかな空気に覆われます。このところ中国籍の若いアーティストが工房にやってきて、私と制作 […]

渋谷の「だまし絵 Ⅱ」展

先日、渋谷のミニシアターへ行った折、Bunkamuraザ・ミュージアムで開催されている「だまし絵 Ⅱ」展を見てきました。だまし絵と言えば思い出すのが、20代の頃の話ですが、滞欧中に見たG・アルチンボルドの果物や樹木を使っ […]

「ホドロフスキーのDUNE」未完の大作

東京渋谷にあるミニシアターで「ホドロフスキーのDUNE」を観ました。「DUNE」は未完なので、これはインタヴュー等で綴られたメイキング映像でした。見終わった後、まず「DUNE」の発想の凄さが伝わってきました。興行的に成功 […]

「リアリティのダンス」現実と超現実の狭間

先日、勤務時間終了後にちょっと無理をして東京渋谷まで足を伸ばし、表題の映画を見てきました。監督は85歳のアレハンドロ・ホドロフスキー。世界中のアーティストを熱狂させる映画監督が23年ぶりに作った映画と聞いて、多少無理をし […]

墓参り&美術展巡り

秋分の日である今日は家内と午前中に菩提寺に出かけ、墓参りをしてきました。菩提寺では住職が変わり、近々に晋山式があるため懇請金も納めてきました。仕事の関係で11月の晋山式には家内が参列します。午後は東京の美術館を巡ってきま […]

「アーレントとハイデガー」愛について

「アーレントとハイデガー」(エルジビェータ・エティンガー著 大島かおり訳 みすず書房)を読み始めて中盤を過ぎました。大著「存在と時間」で知られる哲学者マルティン・ハイデガーは、マールブルグ大学の気鋭の哲学教授になったばか […]

週末に読む評壇

例年書いていただいているビジョン企画出版社の新報に、今年も個展の批評が掲載してありました。今年も昨年に続き、「発掘~層塔~」の写真付きでした。「陶彫。『発掘』シリーズ。遺跡の発掘品を思わせる土色の陶彫で、巨大オブジェを組 […]

週末 今月の成形目標を目指して…

「発掘~群塔~」は陶彫と木彫を併用するので、陶彫部品を早めに作らなければなりません。展示に壁と床を使うため、その土台となる木彫部分の範囲は大きくなります。時間があれば雛型を作りたいところですが、分かっているのは木彫の手間 […]

人間臭いハイデガーの生涯

現在読んでいる「存在と時間」(マルティン・ハイデガー著 原佑・渡邊二郎訳 中央公論新社)は途方もない難解さがあって、語彙ひとつひとつに思いを込めるハイデガーにゲルマン民族特有の理路整然とした構築性を見てとれます。そんな哲 […]

「大いなる沈黙へ」鑑賞のねらい

ドイツ人監督フィリップ・グレーニングがたった一人で挑まざるを得なかった「大いなる沈黙へ」はその独自性、異色性で際立つ映画です。フランスの山奥に今も存在するグランド・シャルトルーズ修道院。まるで中世にタイムスリップしたかの […]

「発掘された日本列島2014」展

東京両国にある江戸東京博物館に到着した時は、正午を回っていて、朝早くから展覧会を見て歩いていた私は些か疲れもありましたが、表記の展覧会に何とか辿り着きました。江戸東京博物館は国技館の隣にある敷地面積の広い博物館です。江戸 […]

「種村李弘の眼 迷宮の美術家たち」展

先日、東京の西高島平にある板橋区立美術館に行き、表記の展覧会を見てきました。故人である種村季弘は、私が滞欧中に親しんだウィーン幻想絵画を取り挙げた文学者で、深層心理に働きかけをするドイツ・オーストリアの芸術家を日本に数多 […]

三連休 気持ちが昂るまで待つ

三連休の最終日です。今日は職場へ午後から出かけました。職場での用事を済ませた後、職場の人が油絵のグループ展をやっているので、東京銀座まで足を伸ばしました。そのグループ展は美術家連盟画廊でやっていて、当画廊は日本美術家連盟 […]

三連休 出勤の合間に制作

三連休の中日です。今日と明日は出勤しなければならない用事があります。勤務はせいぜい1時間程度ですが、その合間に制作をしました。朝7時に工房に行って、成形をしておいた「発掘~群塔~」の陶彫部品に彫り込み加飾を行いました。午 […]

三連休 情報を求めて…

三連休初日である今日は、3つの美術館へでかけた後、東京新宿にあるミニシアターで映画を観てきました。過密なスケジュールでしたが、充実した一日が過ごせました。たまたま家内に演奏の予定が入っていたため、今日は単独行動になり、ま […]

9月RECORD「宙吊りの魂が棲まうところ」

今月のRECORDは表題のような不安定なテーマを掲げて作品を作っています。魂というのは詩情として置き換えた現存在(私自身)のことで、現在読んでいる哲学書の存在論に触発されて、こんなテーマを思い立ちました。著者ハイデガーの […]

「存在と時間 Ⅱ」を読み始める

「存在と時間 Ⅰ」に続き「存在と時間 Ⅱ」(マルティン・ハイデガー著 原佑・渡邊二郎訳 中央公論新社)を読み始めました。またハイデガーの抜本的で詳細な理論に親しみます。既成概念を覆すように根気強く展開される存在論は、読む […]

「存在と時間 Ⅰ」読後感

やっと「存在と時間Ⅰ」(マルティン・ハイデガー著 原佑・渡邊二郎訳 中央公論新社)を読み終えました。新しい哲学書に挑むときは、まず頻出する独自解釈を課している語彙に慣れなければなりません。語彙に慣れてくると次第に論拠とす […]

HPのGalleryに「地殻」アップ

ホームページのGalleryに昨年発表した「発掘~地殻~」をアップしました。Galleryという頁は、個々の作品を意図的にデジタル化したもので、彫刻である媒体を超えています。作品が立体である説明はなく、あくまでも視覚的な […]

HPのNOTE3000件

私は自分のホームページを立ち上げて8年が経ちました。ホームページの中にNOTEという頁があり、昨日までのアップ件数が3000件になりました。NOTEは日々書いているブログで、所謂日記として機能していますが、NOTEはその […]

週末 「群塔」成形は順調

今日も朝から工房に篭って制作三昧でした。「発掘~群塔~」の成形は順調にいっています。今日で成形は6つ目になりました。制作工程の中で、今が一番健康的かもしれません。まだ時間があるという意識が多少ゆとりを感じさせてくれます。 […]

週末 若い世代の支援

相原工房には毎週末になると、アーティスト志願の若者がやってきます。10代の高校生から30代前半の社会人までの若い世代です。彼らは何らか自分に関わりのある人たちなので、使用料を頂くことはありません。工房ではそれぞれが自分の […]

ア・プリオリな空間存在

ア・プリオリとは先験的・先天的な経験に先立って与えられている認識や概念のことを言います。語源はラテン語で反語はア・ポステリオリです。「存在と時間Ⅰ」(マルティン・ハイデガー著 原佑・渡邊二郎訳 中央公論新社)の中に空間を […]

若かりし頃の貧乏旅行

「保田龍門・保田春彦 往復書簡1958ー1965」(武蔵野美術大学出版局)を読んでいると保田先生が若かりし頃にフランスのパリから各地を経てスペインに赴く旅日記がありました。手持ちの金銭が少なく、食事や宿泊費用を切り詰めて […]

「存在と時間」におけるデカルト&カント批判

「デカルトは実体性に対する存在論な問いを総じて回避しているばかりではなく、彼が表立って強調しているのは、実体そのもの、言いかえれば、実体の実体性は、それ自身に即してそれ自身だけでは、あらかじめ近づくことのできないものだと […]

屏風と床置きによる「群塔」

壁と床の両方を設置場所にする新作に「発掘~群塔~」という題名をつけました。壁面は屏風にしてそこから突き出る陶彫を複数配置します。床にも陶彫の塔を複数配置して、屏風と床面が一体化した空間を創り上げようとしています。次なるイ […]

凌ぎやすい9月になって…

暑かった夏が過ぎて、凌ぎやすい季節になりました。朝晩は肌寒く感じます。今月は制作に弾みをつけていきたいと思います。休日出勤以外の週末は基本的には朝から夕方まで作業をやります。新作は塔が群となって都市を形成するイメージがあ […]