桂離宮の印象

昨日京都に到着して、まず桂離宮に向かいました。ドイツの建築家ブルーノ・タウトが「泣きたくなるほど美しい印象だ。」と絶賛し、それで自分も知ることになった桂離宮。また「桂離宮では眼は思惟する。桂離宮では、眼は思考と芸術との、或いは、哲学と現実との媒介者である。」との名言を残しています。宮内庁に許可を願い、入園時間も指定された桂離宮でしたが、やはり見てよかったという印象です。庭や書院、茶屋も全てを見渡せず、回遊しながら少しずつ絵画のように見せる方法に思わず唸り、庭と建物の絶妙なバランスに気持ちが高ぶってしまいました。どこに眼をやっても考え抜かれた構成に究極な美意識を見るようでした。茶屋の小さな細工に遊び心がいっぱいあって、絢爛豪華が決して贅を尽くしたものではない、むしろ選び抜かれた簡素さが心に沁みる究極の贅であると示しているようでした。   Yutaka Aihara.com

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