Archives for the Month of 1月, 2010

週末 成形と撮影

今日は朝から工房に入り、制作に拍車をかけていました。前に成形した陶彫の修整2点、新たな成形3点、次に窯入れを予定している作品4点の仕上げと化粧がけ、そして窯入れをしました。午後はカメラマンが工房に来て、今年の個展に出品す […]

横浜市民ギャラリーへ…

昨年の今頃は横浜市民ギャラリーのグループ展に出品していたので、市民ギャラリーの受付にいて来客を待っていました。今日は鑑賞する側として訪れました。自分の作品がないため、全体を客観的に見回すことが出来ました。毎年出品されてい […]

意匠に思いを寄せて

現在、自分の創作と呼べるものは陶彫・木彫による彫刻作品とポストカード大の平面作品RECORDだけです。横浜市公務員という身分保障があって、週末だけで制作をしているのですから、これ以上は時間的に厳しいと言わざるを得ませんが […]

プラスとマイナス

プラスというのは塑造(モデリング)のことで、可塑性のある素材を付け足して膨らませる造形方法のことです。マイナスというのは彫造(カーヴィング)のことで素材を彫ったり削ったりしてカタチを表す造形方法です。プラスの素材は主に粘 […]

仕事帰りに工房へ

帰宅が夜7時頃だったので、自宅に帰る前に工房に寄りました。いつもより早い帰宅時間で気持ちに余裕が持てて、陶彫の焼成の具合を確かめようと寄り道をしたのです。日曜日の夕方に本焼きを始めて、20時間くらいで1230°になり、そ […]

M・デュシャンの語録より

マルセル・デュシャンがガラスの大作「独身者たちによって裸にされた花嫁、さえも」を構想しながら書き溜めた「グリーン・ボックス」と呼ばれているノートがあり、その和訳可能な部分を翻訳したものを読み解いています。難解というより、 […]

M・デュシャンを紐解く

現代美術に大きな足跡を残したマルセル・デュシャン。実は学生時代から避けて通ってきた巨匠の一人で、いつかはマルセル・デュシャンの全貌を理解したいと思いつつ、その謎に触れると思考の混乱を招いてしまうのです。自分の認識と言えば […]

週末 3回目の窯入れ

昨日、陶彫土台が焼成できたことで気をよくして、今日もうひとつ陶彫土台の窯入れをしました。乾燥が完全ではない陶彫部品は後回しにして、とりあえず陶彫土台を含めて4点の窯入れをしました。水曜日に窯出しができるはずですが、仕事の […]

週末 焼成の躓き

日曜日に窯入れした作品5点を窯から出しました。水曜日には温度が下がっていたはずでしたが、ウイークディは工房に行く暇がなく、窯出しは今日になりました。5点のうち一番小さい作品が割れていました。素焼きを省略して、いきなり本焼 […]

ウイークディの5日間

月曜日になると、夜の明けぬ朝6時に家を出て出勤していきます。これから5日間は公務員としての仕事があると思うと、何とも言えない気持ちになります。多忙極まりない職場のためか5日間は、あっという間に過ぎていきます。朝早く起床し […]

ニーヴェルスンの黒い箱

20世紀アメリカで活躍した女流彫刻家ルイーズ・ニーヴェルスンをどこで知ったのかよく覚えていませんが、それほど昔ではないような気がします。自分が大学で彫刻を学んでいた頃、ギャラリーせいほうが「現代彫刻」という雑誌を発行して […]

マックス・ビルの造形

高校時代、美大受験のため通っていた予備校で、スイス人造形作家マックス・ビルの作品を知りました。自分はその頃、大学で工業デザインを学びたくて、受験用のデッサンや構成の勉強をしていました。バウハウスやその思想を継承したウルム […]

モンドリアンの矩形

オランダ人画家ピエト・モンドリアンの絵画との出会いは、中高生の頃に美術の教科書に掲載されていた図版です。たしかカンディンスキーが「熱い抽象」、モンドリアンが「冷たい抽象」との記述がありました。そこには木の枝を描いたモンド […]

イサム・ノグチの陶彫

「ノグチは陶器を彫刻として焼いている。すくなくとも彫刻家でなければ興味をもたない仕方で焼いているといってよいだろう。もちろん西洋流にいえばテラコッタ彫刻の伝統があって、そこから彼は一跨ぎで日本の陶器の世界にはいってきてい […]

週末 窯入れ等

今日は化粧土の配分を変えて化粧がけを行い、仕上がった作品5点を窯に入れました。いきなり本焼きで、ゆっくりなペースで温度を上げていくパターンを選んでいます。1230°になったところで上昇が落ち、あとは自然に温度が下がるのを […]

週末 窯出し等

今週月曜日の夜に窯のスイッチを入れ本焼きを始めました。水曜日と木曜日の仕事帰りに工房に立ち寄って、窯の温度を確かめました。木曜日には100°台になっていたので、スイッチを止めて窯の扉を開いてみました。まぁまぁの出来かなと […]

印のデザインを考える

新作には新しい印を彫って、それを押しています。とくにパーツで成り立つ集合彫刻では分解した時に、それぞれの作品のパーツがわからなくなる可能性があります。そこで新作には必ず新しい印を作って押すという習慣がつきました。陶彫の場 […]

フジタが作った礼拝堂

昨日マチスが作ったロザリオ礼拝堂のことをブログに書きました。引き続き今回は藤田嗣治(レオナール・フジタ)の作った平和の聖母礼拝堂について取り上げます。平和の聖母礼拝堂はフランスのランスにありますが、自分はまだ行ったことが […]

マチスが作った礼拝堂

画家アンリ・マチスはピカソと並ぶ20世紀最大の巨匠です。マチスは色彩の画家と呼ばれ、とくに自分はマチス晩年の単純化した作品が大好きです。そんなマチスが最晩年に作った礼拝堂があります。テレビや雑誌で紹介されていますが、自分 […]

「構築〜瓦礫〜」完成の目安

先日、カメラマンが新しい図録の打ち合わせに来ました。今年7月の東京銀座での個展にあわせて、搬入日から逆算して図録を作る日程を決める打ち合わせでした。図録用の作品撮影日は遅くても3月末と決めました。昨年は3月22日が撮影日 […]

三連休 最終日は窯詰め

今日は三連休最終日。陶彫の作業は昨日成形した作品の修整のみに留めて、今日はむしろ今までの修整済みの作品に仕上げを行い、化粧がけをしました。いよいよ作品のいくつかを窯に詰めるための最終作業です。窯の大きさを考えて、とりあえ […]

三連休 制作状況

現在の制作状況を書いておくのは、今後のメモとして残しておくためです。昨年の「構築〜起源〜」の状況もブログで確認しながら、現在やっている新作の進行状況をチェックしているのです。当然作品の制作工程が異なるので、参考にならない […]

窯の試運転の日

昨年夏に窯を入れて、やっと試運転の日を迎えました。試運転は窯の中の湿気を抜く目的もあります。窯を入れてくれた業者にも立ち会っていただくことになりました。初めは素焼きの温度設定でやってみることにしました。工房に窯が入って初 […]

舞台美術への憧れ

家内が美大の空間演出デザイン科に学んだ理由に舞台美術をやりたかったことがあります。自分も似たようなところがあって、自作の立体作品を舞台にのせ、照明や音響を導入した総合芸術をやってみたいと考えていた時期があるのです。それは […]

キュビズム創始者ブラック

ピカソとともにキュビズム創始者であるジョルジュ・ブラックについては、今まで特に大きな関心を持ったことはありませんでした。もちろんブラックの代表的な絵画はすぐに思い起こすことが出来るし、キュビズムが近代美術に与えた影響の大 […]

今年の読書について

昨年からずっと読んでいる「瀧口修造全集」の読破が、さしずめ今年の読書目標です。昔どこかで読んだ評論が全集に掲載されていると、若かった頃を思い出して懐かしく感じます。でも当時はわかっていたような、わかっていなかったような気 […]

1月RECORDは「絡みつく」

蔓状のカタチがうねうねと伸びてきて、何かに巻きついたり、絡んだりするイメージがあります。今までのRECORDにも時折出てくるカタチです。今月はそうした渦巻くカタチを追求したいと思っています。渦巻くカタチは日本古来の文様に […]

今年のRECORDの方向性

一日1枚のノルマを自分に課して、ポストカード大の平面作品を作り続けているRECORD。今年は4シーズン目に入ります。昨年まで幾何図形を基本とした抽象傾向の作品をやってきました。繰り返すカタチを1年間続けたことで、ややマン […]

制作に明け暮れた日

昨年のブログを見ると、この3日より制作を開始しています。今年は昨日の2日より始めています。これは自分の工房だから出来ることで、そういう意味でも工房を建設して良かったと思っています。今日は来月に美大受験を控えた高校生がやっ […]

ウイーン回想から始まる1年

昨夜、NHK番組からウィンナーワルツが流れてきました。恒例のオーストリア国営放送局が衛星で流している「ウイーン・ニューイヤーコンサート」の模様です。自分は毎年この時期にこの番組をブログで取り上げています。理由は1980年 […]

2010年の抱負

新しい年になりました。2010年です。さすがに今日ばかりは工房に行く気になれず、母の家で雑煮を食べて、東京赤坂見附の豊川稲荷に初詣に行きました。今年はどんな年になるのでしょう。家内安全、身体堅固、それに芸道精進(実はこん […]