Archives for the Month of 4月, 2007

「水の情景」展

ゴールデンウイーク前半最終日の今日は好天に恵まれた一日でした。現在横浜美術館で開催している「水の情景」展に出かけ、水をテーマにした企画展を楽しみました。自分は美術館に行くと、決まって身体から力が抜け、ぼんやりと静謐な時間 […]

「ルル」表現主義によるオペラ

ウィーン滞在が5年に及び、その間暇に任せてオペラをほとんど毎晩観ていました。パンフレットは百冊を超えました。だんだん音楽が楽しくなっていき、一端の音楽評論家よろしく今晩のオペラはどうのこうのと人と喋れる自分が信じられない […]

「エレクトラ」の壮絶な復讐劇

昨年11月13日付のブログに今日書こうとした内容がありました。この「エレクトラ」はウィーンで初めて観たオペラで、上演時間が短いにもかかわらず、旋律が理解できずに退屈さえ覚えてしまったものです。幕が上がるといきなり激しい旋 […]

「椿姫」の豪華な宴

散りばめられた有名な旋律、華麗な舞台、男女の葛藤、どれをとっても楽しめるオペラと言えます。パリの社交界で繰り広げられる豪華な宴は、女性の衣裳を見ているだけで、その雰囲気は容易に想像がつきます。ウィーン国立歌劇場で観た「椿 […]

「アイーダ」の凱旋シーン

ハリウッド黄金期の映画「十戒」や「クレオパトラ」を彷彿とさせるのが、ベルデイ作曲のイタリア歌劇「アイーダ」です。「アイーダ」の方が制作年代が古いので、ハリウッド映画の方が影響を受けているのかもしれません。スケールの大きさ […]

「タンホイザー」の精神性

ウィーンに住んでいた20数年前に、いったいどのくらいオペラを観たのか定かではありません。夕闇迫る頃になると決まって立見席の列に並んでいました。ドイツを代表する作曲家ワーグナーのオペラは、耳に心地よいオペラを何度か聴いた上 […]

個展のお礼状

今日は個展のお礼状を印刷しました。赤錆色をしている陶彫の作品を、ずっと撮影をお願いしているカメラマンによって薄桃色にアレンジされ、なかなかお洒落なお礼状になりました。春らしいポストカードです。その中には既に売れてしまった […]

「さまよえるオランダ人」の幽霊船

家内は大学で空間演出デザインを専攻し、卒業制作にワーグナー作曲による「さまよえるオランダ人」の舞台デザインをやっていました。そのイメージがあってか、ウィーン国立歌劇場で「さまよえるオランダ人」を観た際、舞台中央に大きな幽 […]

「フィデリオ」の灰色の壁

20数年前に住んだウィーンで爪に火を点す生活をしていた自分の楽しみはオペラの立ち見でした。ベートーベン作曲によるオペラ「フィデリオ」は、ストーリーが分かりやすく音楽も胸を打つものがあったので、何回も観ています。男装した主 […]

たかが小品、されど小品

4月の慌しい生活の中で、今だ彫刻には手が出ず、365点の連作をポツポツ描いています。葉書大の画面に、時として大きな空間を想定して、こんな平原にこんな立体を置いたらどうだろうと自己陶酔しながら描き溜めています。そう思えば、 […]

癒し系のアート

美術とは違う世界の仕事が多忙をきわめているせいか、美術作品に触れると心が穏やかになります。絵画であれ彫刻であれ、ホッと一息つける感覚は長い間美術に関わったおかげかもしれません。我が家に千葉県の海岸で拾ってきた大きな木の根 […]

「ラ・ボエーム」の時代

プッチーニの作曲したオペラに「ラ・ボエーム」があります。イタリア歌劇の中ではよく演奏されるオペラのひとつです。今日職場でひょんなことからオペラの話になり、このリリシズムあふれる「ラ・ボエーム」を聴いた思い出を語ってしまい […]

作品をどんな壁の前に置くのか

作品が立体であるゆえに周囲の環境が影響します。自分の陶彫作品を置く場所は周囲に壁があった方がいいと思っています。作品によっては広い環境の中に置いた方が映える作品もあるでしょう。野外が向いている作品もあると思います。自分も […]

作品をどんな床に置くのか

立体作品を作っていると、作品が置かれる環境、たとえば床に注目する時があります。だいたいはギャラリーの床で、それは板目であったり、タイル張りであったりします。床は目立つ存在であってはいけないと感じていますが、もしも石畳や芝 […]

立体をどう解釈するか

365点の連作で、とくに今月になって展開を始めたのが、「立体」と「立体感」の考え方です。イラストボードを葉書大にカットした画面を日々描いているので、2月と3月は完全に平面作品としてまとめてきました。つまり「立体感」を陰影 […]

365点の連作、焦らず休まず

2月から始めている365点の連作は、ようやく70数点が出来てきました。とつおいつ筆を進ませ、時に滞り何気なく嫌気がさすこともあった作品も気づけば70点を超えていました。日々作品が似てしまうのは仕方なしとして、これは大作に […]

ダビンチの発明品

東京国立博物館で開催している「レオナルド・ダビンチ〜天才の実像〜」展では「受胎告知」のみならず、平成館でやっているダビンチの考えた法則や発明品には夢があってとても楽しめます。画家として活躍する一方、様々なことを考え、実行 […]

「受胎告知」を観て

東京に出るついでに上野まで足を伸ばし、レオナルド=ダビンチの「受胎告知」を観てきました。金曜日は夜8時まで開館しているとの情報で、遅い時間に国立博物館に行ったものの、やはり人で溢れていました。でも充分時間を取って観ること […]

青葉若葉の季節

桜が散って葉桜になりました。職場に出かける道すがら、いくつもの街路樹があって青葉若葉が美しく映えています。花粉症もだいぶ楽になりました。ランニングや散歩をする人を横目に見ながら、多忙をきわめる職場に直行しています。外を眺 […]

「球体都市」に寄せられた評

「球体都市群が何とも言えない楽しい雰囲気を醸し出していました。全ての究極は球体なのでしょうか。無限の方向と可能性を秘めていて、常に回帰する。不思議な世界ですから。(以下略)」といった手紙を知人からいただきました。個展に来 […]

球体都市について

先日終わった個展には8点の単体の陶彫を出品していました。昨年は10点あって1点が売れ、今回も1点売れています。10数万円から数万円という手ごろな価格なので、売れ筋の作品です。大きな作品は250万円から400万円なので、個 […]

滞る365点の連作

2月から始めた1日1点の連作ですが、なかなかどうして筆が進みません。別の仕事が多忙を極めているせいですが、それは言い訳になります。描くのはたいして負担ではなく発想が問題です。つい昨日のテーマを繰り返してしまう傾向がありま […]

個展の芳名帳から

昨日で終わった個展の芳名帳をチェックしています。自分が画廊に不在の時にいらっしゃった方々には申し訳なく思います。芳名帳に名前を書いていただいた方は144名でした。その中でやはり面白いのは紀行作家みやこうせいさんの一言。「 […]

個展最終日に思う

「ギャラリーせいほう」の個展が最終日を迎えました。午前中からぽつぽつお客が来て、初めてお会いする方や懐かしい方に会えるのはこんな機会があるからだと思いました。お祝いもたくさん頂きました。作品に感心されていかれる方々には恐 […]

制作したい欲求に駆られ

制作したい欲求に駆られています。自分のバイオリズムは春になると創作意欲の面ではいいようです。今までのイメージしている造形を無性に具現化したくなるのです。早く週末が来ないかなと思います。でも明日は個展最終日で夜は搬出作業が […]

旧交を温める機会

銀座で個展をやると友人や教え子に知らせたら、私の個展を利用して昔の友達に会える機会になるので、ちょうどいいと言う連絡をいただきました。この機会に同窓会をやっている仲間もいます。ともすれば日々の仕事に追われ、かつて親しかっ […]

ネットによる展覧会紹介

先日、インターネットを使った展覧会情報を流しているという方が「ギャラリーせいほう」にお見えになり、写真撮影をしていきました。名刺にあったアドレスを開けてみると、さっそく私の個展情報がアップされていました。その他にもいろい […]

銀座のぶらり散歩

銀座で個展をすることになって、学生の頃のように銀座をぶらぶらしています。銀座は何といっても画廊がたくさんあって、アートもファッションも歴史の重みと先端性があると思います。学生の頃からよく見に出かけた画廊が今でも健在で、刺 […]

個展のオープニングパーテイー

今日から銀座の「ギャラリーせいほう」で個展が始まりました。夕方5時からのオープニングパーテイーにたくさんの方々が来てくださいました。まず、遠路はるばる来ていただいた方々にお礼申し上げます。今年は哲学者も声楽家も(実は親戚 […]

搬入の長い一日

朝7時過ぎに手伝ってくれる人たちを迎えに行き、9時に運送業者が作業場に到着。全員で梱包された作品を積み込み、一路銀座に向かいました。トラック、ワンボックス、さらに私が運転する乗用車にスタッフを乗せ、運送業者を含めると総勢 […]