Archives for posts tagged ‘ウィーン’

カール・マルクス・ホフ

1980年から5年間住んでいたオーストリアの首都ウィーンでは、頻繁に地下鉄を利用していました。あの頃出来たばかりの地下鉄はとても奇麗でモダンでした。郊外のハイリゲンシュタットまで出かけた折、当時共産主義だった東欧でよく見 [...]

「石」という素材

オーストリアのウィーンで暮らし始めた頃、生活費を稼ぐため石彫のアルバイトをしていました。ハンス・ムーアという彫刻家がウィーン郊外に工房を持っていて、彼のデッサンをもとに鏨や電動カッターで石を切り出す仕事でした。ハンス・ム [...]

ウィーンを思い出すひと時

昨晩、ウィーンフィルによるニューイヤーコンサートの中継をNHKが放映していました。ウィーン楽友協会ホールは自分にとって思い出の場所です。もうかれこれ20年以上も前になりますが、1980年から85年までの5年間ウィーンで暮 [...]

陶彫を初めて見た頃

20代の頃は大学の彫刻科に通っていて、粘土による具象作品を作っていました。いわゆる習作です。恩師の池田宗弘先生がギャラリーせいほうで個展をやっていて、そこで手伝いをしてギャラリーに通い始めました。そこで見た陶彫作品は辻晋 [...]

「バベルの塔」印象記

先日のテレビ番組で流れたウィーン美術史美術館のブリューゲルの部屋。自分が20歳代で5年間暮らしたウィーンで印象深かったひとつが、このブリューゲルの部屋でした。その中でも「バベルの塔」が大好きで、この絵画は画面構成といい、 [...]

ウィーンの映像が流れて…

ウィーンの映像が流れていました。今晩のNHK「新日曜美術館」で取り上げていたウィーンが美の都たる所以。ハプスブルグ家が収集した多様な美術品。自分は1980年から85年の5年間をウィーンで暮らしていたので懐かしさと共にウィ [...]

ドイツ映画「メトロポリス」

フリッツ・ラング監督の残した近未来映画で、現在でもレンタルビデオショップにあります。昨日のブログに書いた「カリガリ博士の箱」と同じドイツ表現主義を代表する映像作品です。20数年前に滞在したウィーンの映画館で初めて「メトロ [...]

ドイツ映画「カリガリ博士の箱」

20数年前オーストリア滞在中に見た映画に「Das Kabinet des Dr.Caligari」(和訳:カリガリ博士の箱)があります。ドイツ表現主義の有名な映画で、渡欧前から見たかった映画のひとつでした。当時ウィーンの [...]

オペラ「モーゼとアロン」

A・シェーンベルクは無調音楽の先駆者として、20数年前に自分がウィーンに暮らしていた時から知ってはいました。ただ知ってはいましたが、その音楽に触れる機会は多くはなく、実際に聴いた時は驚いてしまいました。ジョン・ケージや武 [...]

シェーンベルクの無調音楽

ドイツ表現主義は絵画の世界だけではなく、演劇や音楽や映像表現においてもありました。人の内面世界を描くのは何も絵画に限ったことではないし、ぎくしゃくした感情を表現しようとすれば、今までの方法では難しいと考えた結果が表現主義 [...]

冬ざれの公園で…

昼の時間帯に横浜市港南区の公園に立ち寄り、しばし時を忘れベンチにいました。読書をしていたら寒くなってしまいましたが、周囲の枯れた木々を見ながら、よい時間を過ごすことができました。読んでいる書物はドイツ表現主義に関するもの [...]

Stollenの美味しさ実感

昨年のブログに「嗜好品ないものねだり」(06.8.5)という文章があります。海外から帰ってきた当時から、海外で食べていたものが懐かしくなり、それを求めている話です。その中でStollen(シュトレン)のことを書いています [...]

異文化がもたらすもの

クレーのチュニジア旅行のことをブログに書いていたら、自分の過去を再び思い出してしまいました。このブログに何度となく書いているウィーン滞在のことです。1980年から5年間暮らしたヨーロッパの古都は、今の自分の感性や思考を形 [...]

表現主義の彫刻家

昨年の5月5日のブログにE・バルラッハのことについて書いてあります。上野の美術館でバルラッハの展覧会をやっていたので、期待に胸をふくらませて出かけたのでした。期待は裏切られず、自分の滞欧時代に見たバルラッハのどっしりした [...]

私の中の女流芸術家

職場の同僚にK・コルヴィッツの画集を貸したことで、自分が影響を受けた女流芸術家について書いてみたくなりました。学生時代は先日のブログにも書きましたが、コルヴィッツ一辺倒でした。その後はレンピッカが好きになりました。社会派 [...]

加藤正 銅版画展

加藤さんは大学の先輩です。学生時代より腐食銅版画一筋にやってきた人で、自分がウィーンに住んでいた頃、ひょっこりやってきてウィーンにしばらく滞在していました。その頃の思い出も銅版画のモチーフとして登場していますが、最近は具 [...]

ガラス絵のイコン

昨日カンデインスキーの宗教画についてのブログを書いていて、ふと我が家にも宗教画(イコン)があるのを思い出しました。しかも玄関に飾っているのに気にとめていませんでした。我が家にあるイコンはガラス絵です。ルーマニアのベユーシ [...]

ウィーンの記憶再び

台風が過ぎても、相変わらず湿気のある日が続いています。早く空気が乾燥して澄みわたる日が来ないかなと心待ちにしています。昨年のブログをもう一度読み返すと、やはり20数年前に住んだウィーンに思いを馳せている自分がいます。ウィ [...]

「麻田浩展」で感じたこと

京都の話題が続きますが、京都国立近代美術館で開催されている「麻田浩展」を先日見てきました。この細密な幻想絵画をどこかで見た記憶があります。大きな展覧会だったかもしれません。没後10年と副題にあったのが驚きでした。そんなこ [...]

京都 旧交を温める

今月9日に「益子・笠間 旧交を温める」というブログがあります。笠間に住んで陶芸をやっている友人との関わりを書いたものです。今回は京都編。京都には20数年来の友人である渡辺聖仁・広子ご夫妻が住んでいます。聖仁さんは木版画を [...]

青騎士・デア ブラウエ ライター

ドイツ表現主義に興味を持ってから、当時住んでいたウィーンで資料集めをしていた時期がありました。「EXPRESSIONISMUS(エキスプレッショニスムス)」と表題にあった書物をいろいろ購入したものの原書で読む労苦に耐えら [...]

「歩き」を取り戻す

職場へ自動車で通勤するようになって歩くことが少なくなりました。時々スポーツクラブへ行っていますが、車で乗りつけることが多いこの頃です。エンジントラブルで車を修理にだして以来、通勤も夜のスポーツクラブへも公共交通機関を使っ [...]

「魔法の国の建築家」を読んで

ホルスト・ヤンセンと同じように、カール・コーラップもウィーンで初めて知った画家です。種村季弘著「断片からの世界」にコーラップに関する評論が掲載されていたので、これを契機にコーラップの絵を知った時の昔の思い出を昨日のブログ [...]

カール・コーラップの世界

ウィーン幻想派画家やフンデルトワッサーほど国際的な名声を得ていないので、カール・コーラップを日本で知ることはありませんでした。20数年前にウィーンにいた頃、コーラップのタブローや版画を多くの画廊が扱っていて、ウィーン市民 [...]

軽妙洒脱な手紙から

故ドイツ文学者の重厚な評論を読んで、20数年前暮らしていたウィーンに思いを馳せている時に、やはりウィーンで知り合ったエッセイストのみやこうせいさんから軽妙洒脱な手紙が届きました。太めのペンで書かれた手紙はパソコン全盛の時 [...]

「描かれた空想美術館」を読んで

昨日は何故ホルスト・ヤンセン展の回想を書いたかと言えば、今読んでいる種村季弘著「断片からの世界」にヤンセンの評論が掲載されていて、20数年前にウィーンで知った卓越した素描画家の様々な面を知ることができたからです。著書には [...]

ホルスト・ヤンセン展の回想

ドイツの現代画家ホルスト・ヤンセンを知ったのは、自分がウィーンに滞在していた頃でした。当時手に入れた図録を見ると、1982年4月1日から5月2日までウィーンのアルベルテイーナ美術館でヤンセンの個展があって、そこで印象が脳 [...]

「無名性の錬金術師」を読んで

昨日に引き続き、種村季弘著「断片からの世界」に収められている美術評論で、今回はE・フックスに関するものです。ウィーン幻想派画家として国際的な名声をもつフックスは、ウィーンの多く画廊で銅版画を展示していました。これはハウズ [...]

「仮面の迷路歩行者」を読んで

表題は種村季弘著「断片からの世界」に収められているR・ハウズナーに関する評論です。R・ハウズナーに関しては、今年初めのブログ(07.1.19)にご本人を美術アカデミーでお見かけした時のことや絵の印象などを自分なりに書いて [...]

シュテファン・ツヴァイクの著作

ウィーンで暮らしていた20数年前、人から勧められた文庫本を数冊手に入れました。シュテファン・ツヴァイク著「マリー・アントワネット」「ジョセフ・フーシェ」。翻訳本の中では、このノンフイクションが最高に面白く、昼夜を分かたず [...]

飯田善国「見えない彫刻」

最近急逝された現代彫刻家の飯田善国さんが出版したエッセイを、埃をはたいてパラパラ貢をめくって見ています。1977年に購入しているので、手許にあるのは初版です。自分がちょうど大学生の頃で、この本によって現代彫刻のことや海外 [...]