Archives for posts tagged ‘カタチ’

木彫「進化の過程」

朝日新聞の美術評によると「古い民家を思わせる木彫シリーズだが、今作では地虫のような形に。題名と合わせて見ると、はいつくばってでも前に進もうとする、作家の意思表明ともとれる。老いるにつれ、できることは限られていく。だが、 […]

東京の「保田春彦展」

先日見に行った東京の京橋にある南天子画廊での「保田春彦展」は、自分の胸中に深く重い印象を残す内容でした。作家が懸命に造形活動に向かう姿勢には、頭が下がる思いです。自分も「老い」を感じ始めたら、こうでありたいと強く望むよう […]

久しぶりに北斎漫画

久しぶりに北斎漫画全三巻(岩崎美術社)を見ています。たしか北斎漫画がまとまって発売された時に、どうしても欲しくなって購入した記憶があります。随分前のことで全三巻がダンボール製の箱に入っていました。箱は黄ばんでしまって、書 […]

週末 工房に9時間

作業がやりやすい気候になりました。夏の猛暑で遅れた工程を何とかしようと、今日は朝8時から夕方5時まで9時間の制作をしました。まず昨日作っておいたタタラを使って成形を3点。今日は肉体労働ではなく精神労働です。タタラの強度を […]

連休最後は成形3点

今日で三連休が終わります。朝から工房に籠もって制作をやっていました。タタラを立ち上げてドベで接合し、成形を始めました。陶土の乾燥具合を確かめながら作業しているので、まったなしの作業になり、3点の三角錐を基本とした成形を終 […]

陶のピラミッド

制作への思いが募っているところに、今日の涼しさ…。まさに制作しやすい環境になってきたようですが、この涼しさはずっと続くのでしょうか?猛暑に慣れてしまった身体には寒ささえ感じる涼しさです。いよいよ秋が到来した気になって、新 […]

制作への思いが募り…

昨日の夕方、長野県から帰宅して工房に行きました。昼間、自分は不在でしたが、ボランティアが来ていて土作りをやっていました。そこで僅かばかりの時間を使って制作をすることにしました。夕方から夜にかけて工房内は過ごしやすくなりま […]

快さを求めて

生きていくうえで、自分はいつも快く清々しい風に吹かれていたいと感じています。快適な気分で過ごすためには、どんなことをすればいいのかよく考えますが、自分にとって創作活動はそんな快さを求める手段なのかもしれません。たしかに自 […]

マッキントッシュの椅子

今夏、飛騨高山美術館にあるマッキントッシュの部屋を見てから、時折マッキントッシュのシャープなデザインが頭を過ります。あの市松模様に見られる直線的なデザインは、家具や室内装飾において簡素で斬新な印象を与えるのです。とくにマ […]

2つの新作の同時進行

今年の個展で発表した「構築~瓦礫~」の発展したカタチは、来年の個展に発表する予定ですが、それはそれとして、さらに先をいく新作を考えているところです。今回は時間が許す範囲で来年と再来年の新作を同時に進めていく計画があります […]

週末 新作の土練り開始

昨日、土錬機の分解掃除をしたので、今日はさっそく新作用の土を練りました。やはり土はいいなぁと思いました。自分には陶彫が合っていると感じます。イメージも崩れかけた幾何形体のようなものが出てきています。これを他の素材で作るこ […]

A・カルダーの浮遊空間

自分は陶彫や木彫を表現媒体にして「発掘」や「構築」シリーズを作ってきました。それは床(大地)から立ち上がっていく造形です。作品によっては大地に埋もれた世界をあらわにして表現したものもあります。いわば大地が発想の起点であり […]

若林奮「Dog Field」展

多摩美術大学美術館で開催されている故若林奮先生の「Dog Field」展は、彫刻数点と多くのドローイングによって構成された個展です。自分は昔から若林先生の個展であれば必ず見に行っていました。若林先生を「先生」と呼ぶのは、 […]

ポモドーロの野外彫刻

アルナルド・ポモドーロはイタリア人彫刻家で、金属を使ったモニュメンタルな造形で知られています。箱根の彫刻の森美術館で、自分はポモドーロ作品と初めて対面し、金属と陶彫の違いこそあれ、自分の中に眠る造形への欲望が、ポモドーロ […]

6月の制作計画

6月になりました。梅雨の時季を迎えますが、じめじめして湿気の多い毎日は好きになれません。でもこの季節が陶芸には最適で、土がゆっくり乾燥するので、ひび割れが少ないのです。今月は来年に向けて新作を進める予定です。今年7月にギ […]

週末 木彫に捧げる時間

新作の木彫を始めています。今日一日は木彫を精一杯やりました。まだ荒彫りですが、彫り跡の美しさを感じながら、木との対話を楽しんでいます。作品はまず構想があって、その具現化に取り組むのですが、部分を作っている時が何より楽しく […]

週末 精神が安定する木彫

朝から工房に行って、木彫に取り組みました。いろいろ用事があって、途中で中断も余儀なくされましたが、木を彫っている瞬間の楽しさを改めて認識しました。いつぞやのブログにも同じ内容を掲載しましたが、木を彫る行為は精神が安定しま […]

未完の美しさを思う

石彫や木彫は、まず素材の持つ美しさがあって、その美しさを引き出すために、彫刻家が腕を振るうものだという認識が私にはあります。それは西欧的な彫刻の考え方とは異なるものです。ヨーロッパの街には、いたるところに彫刻があり、それ […]

木彫を始めるにあたって

明日から新作の木彫を始めます。単純な文様を彫り込んでいく作業です。陶彫は完全なるモデリングではないにしろ素材(陶土)を加えたり削ったりしていく作業工程があります。可塑性がある素材だけに許される方法です。木彫はカーヴィング […]

来年に向けた新作の構想

まだ7月の個展が控えているのに、来年度に向けた新作を考え始めました。今年は「木・陶による構築シリーズ」の1回目の個展を企画しています。「構築~包囲~」「構築~瓦礫~」を発表する予定です。来年は「木・陶による構築シリーズ」 […]

イメージの醸成

創作活動への意欲を絶やさず、週末だけでも制作を続けていると、日常的にカタチのイメージが出てくることがあります。自分は春めくとイメージが湧いてくる傾向があるらしく、さまざまな世界が浮かんできます。浮かんでは消え、消えては浮 […]

週末 陶彫の仕上げ

先日まで工房にストーブが欠かせなかったのですが、季節は変わるものです。本当に過ごしやすくなりました。春が香る日曜日です。亡父の残してくれた植木畑にも様々な花が咲いています。工房では、新作「構築~瓦礫~」の陶彫2点の仕上げ […]

鎖のイメージ

今月のRECORDのテーマである「繋がる」。それを表現するため、連結するイメージとして鎖状のカタチを描いています。鎖は束縛や囚われのイメージもありますが、連結をダイレクトに表すものとして相応しいと考えます。作品の展開もい […]

カタチの崩しを考える

陶芸でも彫刻でも長年やっていると、技巧に走ってしまい、「手なり」でモノを作っていると感じることがあります。陶彫に関しては、自分ではどうなのかわかりませんが、焼成の成功率の高いカタチを選ぶと、あるいはそうなることがあると思 […]

今年のRECORDの方向性

一日1枚のノルマを自分に課して、ポストカード大の平面作品を作り続けているRECORD。今年は4シーズン目に入ります。昨年まで幾何図形を基本とした抽象傾向の作品をやってきました。繰り返すカタチを1年間続けたことで、ややマン […]

絵画の自由・彫刻の不自由

一日1枚の絵画作品、これが現在やっているRECORDです。大きさはポストカード大ですが、毎日イメージを搾り出してはペンと絵の具で絵画にしています。自分の厄介な性格のためカタチや構成に囚われることはしばしばあります。でも表 […]

「瓦礫A」荒彫り終了

昨年のブログを読むと、「起源」の柱の彫りの進み具合のことをよく書いています。ブログはもちろん万人に公開しているものですが、自分の制作工程のメモとして活用していて、現在の作品の進み具合をリアルタイムで報告しています。今日は […]

秋晴れの週末

農業用倉庫として建てた工房ですが、住居機能はないにしても、最近は使い勝手がよくなりました。空調がないため、今夏は蒸し風呂のような暑さの中で、引越し作業や整理を行いました。整理はまだ完全ではありませんが、作業はやり易くなっ […]

「古代ローマ帝国の遺産」展

本来なら公立美術館(博物館)の定休日は月曜日なのですが、昨日は「体育の日」だったので、美術館は営業をしておりました。そこで、東京上野にある3つの美術館(博物館)に足を運び、上野で体験できる世界一周美術の旅に出かけました。 […]

木彫・陶彫 2つの工程

今日から三連休で工房に籠もって制作三昧の予定です。木彫は荒彫りを進めています。陶彫は石膏型を作ってから成形する作業に移ります。木彫は鋸を挽き、鑿を振るって大まかにカタチを彫り上げていきます。今日もボランティアの子が来て、 […]

10月の目標設定

10月になって、クールビズから一変してネクタイ着用で職場に出勤しています。月初めはいつも目標を定めて創作活動に励む心構えでいます。計画倒れになることも多いのですが、それでも1ヶ月くらいの目標設定が自分にはちょうどいいとこ […]