木彫・陶彫 2つの工程

今日から三連休で工房に籠もって制作三昧の予定です。木彫は荒彫りを進めています。陶彫は石膏型を作ってから成形する作業に移ります。木彫は鋸を挽き、鑿を振るって大まかにカタチを彫り上げていきます。今日もボランティアの子が来て、石膏型の原形モデルを作ってくれました。自分が木彫、ボランティアの子が陶彫の基礎部分をやっているわけです。木彫と陶彫の作業を同じ空間で同時にやるのは初めてのことです。つまり、この木彫と陶彫が組み合わさり「構築〜瓦礫〜A」になるのです。木材の香りと石膏の匂い。何とも心地いい雰囲気です。こうした制作の現場に立ち込める匂いや音やその他諸々のことと自分はずっと付き合ってきました。考えてみれば彫刻を学び始めた学生時代と同じことを今でもやっているのです。初志貫徹。これは幸せなことかもしれません。20歳代に願ったことが、人生の輪郭として実現できているのですが、ただし中身については未だ実現できず、つまり求める彫刻が未だにできていないのです。だからこそ制作が継続していけるのだと今は考えるようにしています。                   Yutaka Aihara.com

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