9月RECORD「宙吊りの魂が棲まうところ」

今月のRECORDは表題のような不安定なテーマを掲げて作品を作っています。魂というのは詩情として置き換えた現存在(私自身)のことで、現在読んでいる哲学書の存在論に触発されて、こんなテーマを思い立ちました。著者ハイデガーの語彙は大凡ポエトリーなものではなく、ニーチェのそれとは大きな違いがあります。まだ大著「存在と時間」を読破していないのですが、解説によると存在が宙吊りのままでいる状態を示唆する箇所があって興味が湧きます。今までのRECORDに見られる自分の傾向として、抽象的、象徴的な傾向が強く、具象的なそれを大きく上回っています。現存在(魂)を象徴するテーマは、過去の傾向から言っても決して新奇なものではなく、カタチを変えて追求してきたものだと考えています。今月も日々頑張っていこうと思います。

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