「下野昇ベストセレクション」
2011年 4月 29日 金曜日
表記は横浜青葉台にあるフィリアホールで開催された声楽家のリサイタルです。下野昇は家内の叔父です。二期会に属して「タンホイザー」や「カルメン」といった数々のオペラに出演してきました。劇団四季の「CATS」にも客演したことがありました。今年75歳。一昨年大きな手術をしたので、もう歌うことができないのではないかと思われましたが、見事復活して豊かな声量が甦っていました。今日のリサイタルも年齢を感じさせない出来栄えでした。親戚と言えども舞台に立てば一表現者を見るように自分は距離を置いて聴いていますが、滾々と溢れ出す表現力の凄みに頭が下がりました。日々研鑽を重ねる姿勢は学びたいところです。自分には彫刻家の師匠がいて、声楽家の親戚がいることが何よりの幸せと常々思っています。彼らはいずれ劣らぬ実力派で、自分の目標とする人生の先輩です。実績や履歴ではなく現在の姿を生々しく見せてくれているところで、自分は刺激をもらっています。自分も個展に向けて日々研鑽を重ねていこうと思った一日でした。
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Tags: オペラ, 芸術家, 音楽
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