Archives for posts tagged ‘イメージ’

鑑賞が与えてくれるもの

創作活動は技術と思索が基盤にあります。技術はイメージしたものに対し、素材を選び、その巧みな技を取得し、自分が思うようなイメージを具現化することです。技術ばかりに走ると、小手先の造形になってしまい、鑑賞する人の心に響いてく […]

夏を満喫したい気分

来週から始まる個展の準備が整い、案内状の発送も終わり、図録も完成しました。私にとって7月個展が、創作活動では1年間のけじめをつける絶好の時なのです。もう次の制作は始まっていますが、ひとまず心穏やかに過ごせるのが個展が終わ […]

週末 梱包作業の追い込み

週末とは言え、今日も昨日とは別のメンバーによる地域会議がありました。私は来週の搬入を控えていて、時間が足りない中で地域会議に出席してきました。その関係で今日も昨日と同じく早朝6時に工房に出かけ、梱包作業に精を出しました。 […]

14回目の個展を開催する7月になって…

7月になりました。毎年7月になるとNOTE(ブログ)に個展を開催すると書いていますが、今年も同じことを書きます。いや、こうしたことが書ける幸福を感じていると言った方が気持ちにフィットするように思えます。個展は今年で14回 […]

週末 梱包用木箱作りに拍車

週末になりました。今週のウィークディは仕事帰りに工房によく立ち寄り、梱包用木箱の板材補強をやっていました。創作活動でもないのに毎晩工房にやってきたのは最近では珍しいなぁと思っていました。板に木材を電動タッカーで打ちつける […]

6月の制作目標

そろそろ梅雨入りになりそうな鬱陶しい日々ですが、昨日は曇り空の下で図録用の撮影が無事終わって良かったと安堵しています。今月の制作目標は次なる彫刻を作っていくことですが、新しいイメージは既に私の頭の中にあって、まず1点目の […]

週末 図録撮影日前の週末

来週末の6月2日(日)が図録撮影日です。その日に工房スタッフを集めているので、何とか6月2日を新作完成のゴールにしたいところです。もちろん完成するはずと踏んでいますが、心配なことは焼成です。とくに追加して制作した2個の陶 […]

週末 窯入れ準備&「曲景」テーブル塗装継続

いつもなら日曜日は元気回復して制作に突き進むのですが、今日は疲労が残っていました。水曜日、金曜日、土曜日と歓送迎会が続き、出来るなら今日一日休みたいと思っていました。来月早々にある図録撮影を考えると、今日の制作ノルマをや […]

テーブル彫刻「発掘~曲景~」について

現在制作中のテーブル彫刻に題名をつけました。昨年発表したテーブル彫刻は「発掘~角景~」で、ピラミッド型の陶彫部品をテーブルの下に逆さまにして吊り下げた作品でした。ピラミッド型の陶彫部品には曲面はなく、すべて平らな面で仕上 […]

上野の「国宝 東寺」展

京都にある東寺には幾度か足を運んだことがあります。東寺の講堂に安置された21体の仏像からなる立体曼荼羅が見たくて、京都では東寺を度々訪れたのでしたが、講堂の中は薄暗がりで、その雰囲気だけを味わっていました。それでも魂の篭 […]

週末 テーブル彫刻の制作開始

今日から今年の個展に出品するテーブル彫刻を作り始めました。テーブルの天板は既に切断してあって、今日は天板を支える木の脚をデザインしました。脚は3本で、全て曲面にしようと思っています。下にいくほど細くなっていくように彫って […]

4月RECORDは「対峙の風景」

「対峙」とは相対して聳え立つことで、両雄が睨んでいる状態をイメージして、今月のタイトルにしました。最近のRECORDでは「対」というタイトルで、相対するモノを具現化して表現したことがありましたが、似たような表現になること […]

箱の内部に展開する世界

箱の内部に展開する世界と言えば、アメリカの造形作家J・コーネルですが、私にもそうした世界で遊びたい欲求があります。箱に把手をつけて鞄として持ち歩けば、これは20世紀を代表する芸術家M・デュシャンの作品「トランクの中の箱」 […]

映画「サンセット」雑感

先日、常連になっている横浜のミニシアターに、オーストリア・ハンガリー二重帝国が存在していた20世紀初頭のブダペストが舞台になった映画「サンセット」を観に行って来ました。主人公レイター・イリスの両親が遺した高級帽子店に、彼 […]

代休 牛歩のような制作

今日は日曜出勤の代休でしたが、昨日の大きなイベントの疲れが出て、なかなか工房に行く気が起こらず、それでも朝9時には工房で土練りを始めました。少し作業をしては休憩を取り、また作業をする繰り返しで、牛歩のようなゆっくりした制 […]

コトバと彫刻について

私は彫刻に関わるようになったのは大学の1年生からで、それまで工業デザインを専攻するつもりだった私が、極端な方向転換をして初めて彫刻に出会ったのでした。本格的な立体表現を知らなかった私は結構混乱して、そこから半ば自嘲的で内 […]

3月RECORDは「萌芽の風景」

植物の芽が息吹き出すテーマは、今までも幾度となく扱ってきました。今回のテーマは「風景」というコトバをつけることで、以前作ったものとは違う意識を持ってイメージ出来るのかなぁと思っています。RECORDは毎日1点ずつ作ってい […]

時間刻みの生活について

芸術家は自由な時間の中からインスピレーションを得て、それを具現化する仕事だという認識が、私は学生時代からありました。亡父は造園業、祖父も先代も大工の棟梁という職人家庭に育った自分は、自ら決めた時間で仕事をすることが当たり […]

今年最初の夜の制作

三連休でやり残した作業を、今晩仕事から帰宅した後、工房でやりました。1時間程度なら寒くても作業が出来ると判断して、暗い夜道を工房に向かいました。工房に着いて作業を始めると、工房に棲みついている魔物に取り巻かれ、作業はトン […]

1月RECORDは「浮遊の風景」

「風景シリーズ」として始めた今年のRECORDですが、まず最初の1月を「浮遊の風景」というテーマで日々制作をすることにしました。私が創作活動の中心に据える彫刻は、空間の中に置かれる立体であり、それなりに重量があります。彫 […]

19‘RECORDは「風景シリーズ」

今年のRECORDの方向性を考えました。もう既に元旦から作り始めているRECORDですが、今年1年の大きな主題として、現存する風景、または心象風景を中心に据えて、日々制作していこうと決めました。彫刻の手ほどきを受けていた […]

映画「メアリーの総て」雑感

先日、常連である横浜のミニシアターに19世紀の英国を舞台にした映画「メアリーの総て」を観に行きました。主人公メアリー・シェリーは「フランケンシュタイン」の作者です。18歳でこの物語を執筆した彼女の動機や背景が描かれていて […]

12月RECORDは「跨」

一日1点ずつポストカード大の平面作品を作ることを自分に課しているRECORD。文字通りRECORD(記録)ですが、毎晩制作しているにも関わらず、ペースが追いついていかない困難さを抱えています。下書きだけが先行していて、今 […]

ムンクの「叫び」について

あまりにも世界的に有名になったムンクの「叫び」。全部で4点あるようですが、そのうちの1点が東京都美術館に来ていました。先月、「ムンク展」を見てきましたが、「叫び」の人気で混雑を極めていました。ほとんど日本では「叫び」がキ […]

上野の「フェルメール展」

事前予約が必要な美術展に行ったのは、私は初めてだったかもしれません。それほど上野の森美術館で開催されている「フェルメール展」には国際的に見ても貴重な作品が多数来日していると言っても過言ではありません。鑑賞したのは先月でし […]

三連休 充実の3日間

今日で三連休が終わります。初日は陶彫制作の後、フェルメールとムンクという人気絶大の美術展に出かけてきました。2日目は20個目の陶彫成形と21個目の成形のためのタタラ準備で朝から夕方まで工房にいました。今日は21個目の陶彫 […]

11月RECORDは「枠」

11月のRECORDのテーマを「枠」にしました。RECORDは一日1点ずつ作っている小さな平面作品で、2007年から始めています。文字通り日々のRECORD(記録)で、イメージの出し易さを考えて5日間で展開するデザインを […]

重層空間という考え方

ドイツの版画家ヨルク・シュマイサーの連作版画に、異なるイメージを描いた版を重ねて、ひとつの画面を構成している作品があります。それを見ることで、私たちはあらゆる場面を同時に把握し、イメージの遠近感さえも感受することが出来る […]

シュマイサーの連作版画について

「私の作品を流れている主題は、変化ー人間に、物あるいは風景に、あるいは私に繰り返し起こった変化だ。版画がもつ可能性のうちで、最も魅力的なもののひとつがステートだ:版を刷り、さらに手を加え、変更し、また刷ってまた変える…。 […]

「つくる」という意味

創作行為は人の持つあらゆる能力を最大限に活用するものだという考えが私にはあります。「つくる」というコトバを漢字にすると「作る」と「造る」と「創る」の3つの漢字が当てはまりますが、いずれも多少意味が異なります。一般的には「 […]

HPのGalleryに「発掘~環景~」アップ

「発掘~環景~」は2016年に制作した陶彫による集合彫刻で、個展が始まるギリギリまで窯入れをしていて、かなり焦っていた記憶が残る作品です。陶彫部品一つひとつが大きくて、窯にはひとつずつしか入らなかったのが、時間に追われた […]