週末 益子から陶土搬入

例年、この時期になるとストックしていた陶土が底をつきます。栃木県益子町にある明智鉱業にファックスを送り、20kgの陶土30体を注文しました。土錬機の交換、窯のメンテナンス、そして陶土の注文と、このところ費用が嵩むことばかりが続いていますが、生活の嗜好品を削ってもこれは必要なモノばかりなので仕方がないかなぁと思っています。酒も煙草も嗜まず、夏季休暇以外は旅行にも出ない私は、唯一、陶彫制作だけが贅沢な行為です。再任用管理職として働いているうちに創作活動で費用がかかるものは全てやっておこうとしているので、一応計算通りと思っております。明智鉱業は茨城県に住む陶芸家の友人から教えてもらった陶芸専門の販売店です。20年以上も前から明智鉱業で陶土や道具を購入してきましたが、最初の頃は益子に出かけていき、その場で陶土を選んでいました。購入する陶土が決まっている最近は、電話とファックスによる注文で済ませています。搬入の日と時間を決めて届けてもらっています。今日の昼頃に益子から横浜の工房に600kgの陶土が届きました。これで1年間は何とかなります。土練りは明日やることにして、今日は乾燥した陶彫部品の仕上げと化粧掛けを行いました。夕方になって、家内と横浜のミニシアターに映画「猫が教えてくれたこと」を観に出かけました。横浜では今日から上映になるので、ミニシアターは猫好きの観客で溢れていました。この映画は家内の希望で観に行くことにしたのでした。飼い猫トラ吉が我が家に居ついてから、家内は熱烈な猫ファンになり、自宅にも猫グッズが増えてきました。まさに今は空前の猫ブームです。猫と暮らしているとブームになるのも頷けます。映画の詳しい感想に関しては後日改めますが、舞台になったトルコのイスタンブールは、自分が若い頃、滞欧生活を引き揚げてくる時に滞在した懐かしい街でした。その時のエピソードとともに記憶が甦ってきて、そこにいた猫たちがこんなふうに描かれていることに愛着を感じてしまいました。

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