「ツァラトストラかく語りき」下巻を読み始める
2014年 3月 17日 月曜日
「ツァラトストラかく語りき」(ニーチェ著 竹山道雄訳 新潮社)下巻を読み始めました。ここで漸くニーチェ独特の永劫回帰の思想が著されることになります。永劫回帰とは何か。ネットで調べてみると「時間は無限であり、物質は有限である」という前提のもとで、現在の世界が一回性のものではなく、過去や未来にも繰り返されるという、言わば円環的構造をもつ思想のことだと書いてありました。自分はこれは思想と割り切りながらも、どうもしっくりいかないのです。ツァラトストラを介してニーチェは何を主張したかったのか、これからの人生を有意義に生きる方法やら気づきがそこにあるようにも思えず、誰も気にしないところに拘っているようにも感じてしまいます。ショーペンハウワーを読んだ時には、厭世主義から転じて活力ある何かが迸るような気持ちになりましたが、ニーチェの求めるものは何でしょうか。コトバが勢いをもって思想を舞い上げるイメージを感じますが、その帰結点はあるのでしょうか。ニーチェには問いかけがあるだけと書いてあった評論を思い出します。ともかく下巻を読んで、自分なりのニーチェ像を捉えてみようと思います。
関連する投稿
- 「超越論的ー論理学的問題設定の諸疑問」第69節~70節について 「形式論理学と超越論的論理学」(エトムント・フッサール著 立松弘孝訳 […]
- 東京駅の「きたれ、バウハウス」展 先日、東京駅にあるステーション・ギャラリーで開催中の「きたれ、バウハウス」展に行ってきました。バウハウスとはドイツ語で「建築の館」という意味です。1919年に建築家ヴァルター・グロピウスによって設立 […]
- 新聞掲載のフロイトの言葉より 昨日の朝日新聞にあった「折々のことば」(鷲田清一著)に興味関心のある記事が掲載されていました。全文書き出します。「百パーセントのアルコールがないように、百パーセントの真理というものはありませんね。ジ […]
- 師匠の絵による「人生の選択」 昨日、長野県の山里に住む師匠の池田宗弘先生から一冊の絵本が送られてきました。「人生の選択 […]
- 建築に纏わる東京散策 今日は夏季休暇を取得して、前から計画していた東京の展覧会等の散策に出かけました。先日も夏季休暇を使って「江戸東京たてもの園」に行ったばかりですが、今日も建築に纏わる散策になりました。例年なら夏季休暇 […]
Tags: ドイツ, 書籍
The entry '「ツァラトストラかく語りき」下巻を読み始める' was posted
on 3月 17th, 2014
and is filed under note.
You can follow any responses to this entry through the RSS 2.0 feed.
Both comments and pings are currently closed.