週末 陶彫の難しさ実感
2013年 6月 2日 日曜日
今日は朝から夕方まで工房に篭って制作三昧でした。今日は新作陶彫の成形を行っていましたが、改めて成形の難しさを実感しました。陶芸は電動ロクロの技術に熟練を要します。何度も同じものを作っていくうちに手馴れしてきて上達していくのが工芸家としての修練ですが、新しい世界を求めれば、技術的な困難にぶつかるのは工芸も彫刻と同じです。陶彫は作るたびに困難にぶつかります。イメージを優先するばかりに陶土で成形するカタチに無理が生じるのです。塊の内部が空洞でなければならないために生じる陶彫の難しさは、陶芸や塑造彫刻に見られない難しさです。空洞の体積が大きいと乾燥や焼成で歪みやヒビ割れの原因になります。陶土の壁で内部を仕切る必要があるのです。骨格となる壁を作り、周囲を板状の陶土で覆っていくのです。連結の部分は紐作りで補っていきます。今日は暑い一日で、汗を滴らせながら制作をしていました。また来週末に制作の続きを行います。
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Tags: イメージ, カタチ, 工房, 彫刻, 陶土, 陶彫
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