陶彫成形に関する雑感

新作屏風を作り始めて感じたことを書きます。NOTE(ブログ)はHPとして公開していますが、それを承知で自分のメモで使っていることが結構あります。今回は制作の裏事情ですが、自分の備忘録として記そうと考えました。新作屏風は原寸大の下書きを作っています。それを基に陶彫と木彫の組み合わせを計画していますが、陶彫の成形をしていて、どうも計画通りにやっていくとつまらない形態になってしまうのです。それは私の主観によるものですが、旧作でここまで下書きに拘ったことがなかったので、そう感じてしまうのかもしれません。陶彫の場合は大まかなイメージで作り始めて、ある程度成形が進んだところで、全体の調整のためにいくつかの陶彫部品を加えていました。むしろ今までの雑駁なやり方が良かったのではないかと改めて思いました。陶土のもつ面取りの意外性や直観的なニュアンスが自分にとって陶彫を面白くする術なのかもしれません。次から新作屏風も下書きに拘らず今まで通りのイメージで陶彫を作っていこうと考えました。

関連する投稿

  • 週末 加飾に明け暮れる 昨日成形したドーム型陶彫部品に今日は朝から加飾を行いました。彫り込みを入れたり、穴を空けたりする作業をやっていると、これが作品化する上で一番面白みがある作業ではないかと思えます。生乾きの陶土の上に針 […]
  • 週末 イメージの昇華 新作のための陶彫部品を作り始めました。昨日と違ってほんの少しばかり気温が低いのが救いでした。美大生ら3名の子たちもそれぞれの制作に勤しみ、相変わらず工房に真剣な空気が流れていました。自分の作っている […]
  • 週末 新作の土練り開始 昨日、土錬機の分解掃除をしたので、今日はさっそく新作用の土を練りました。やはり土はいいなぁと思いました。自分には陶彫が合っていると感じます。イメージも崩れかけた幾何形体のようなものが出てきています。 […]
  • 週末 陶彫の難しさ実感 今日は朝から夕方まで工房に篭って制作三昧でした。今日は新作陶彫の成形を行っていましたが、改めて成形の難しさを実感しました。陶芸は電動ロクロの技術に熟練を要します。何度も同じものを作っていくうちに手馴 […]
  • 12‘評壇より 「陶彫で遺跡からの出土品みたいな抽象オブジェを作り、それらを屏風パネル、箱形置き物、残決単品の三様に仕立てて展示。これも新品を古物に偽装しているその意外性が趣向であり、見せどころとなっている。」とい […]

Comments are closed.