週末 来年の新作への第一歩

このところ7月の個展に向けて作品の梱包を始めていますが、梱包は創作活動ではないため忽ち退屈してしまい、一日の時間のうちに何か工夫を凝らさなければならないと実感しています。そこで、梱包作業と併行して来年の新作へ向けて第一歩を踏み出すことにしました。私は現行の作品が完成すると、間髪をいれずに次の作品に取り組む習慣があります。そこに休憩は入れず、休憩は新作がある程度進んだところで取るのです。作品が完成したところで休憩を取ってしまうと、次の展開に弾みがつかないし、モチベーションも下がってしまうからです。新作のイメージはまだ朧気ですが、まずは陶彫部品ひとつを作ってみて、イメージの明確化を図ります。何か作ってみないと分からないというのが私の新作に対するアプローチで、頭の中だけではなかなかまとまらないのです。紙上でエスキースを試みるのもひとつの手段ですが、私の場合は描くことに拘ってしまい、立体の捉えとしては間接的になってしまうなぁと思っています。そこで今日は土錬機を使って、いつもの混合陶土を作り、座布団大のタタラを準備するところから始めました。イメージが見えている断片的なところだけ具現化してみようと思っていて、そこから発展していけたらいいなぁと思っています。陶彫部品をブロックのように積んでいくのは「発掘~盤景~」と同じですが、形態は矩形ではありません。不定形なイメージがありますが、ブロックを積んでいくのであれば、上面は平らにしておく必要があります。2段目はかなり崩れた形態にしようと思っていますが、果たして上手くいくでしょうか。明日試しに成形をしてみようと思っています。今日は先日の撮影を手伝ってくれた2人の高校生がやってきて、美大受験用のデッサンをやっていました。若い子たちが工房に出入りするのは活気が出ていいことだと感じます。夕方になって彼女たちを車で送っていきました。

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