週末 12点目の陶彫成形
2020年 10月 4日 日曜日
今日は昨日に続き、陶彫制作に没頭した一日でした。座布団大のタタラはやや柔らかめで、立ち上げる時に裏から陶土を紐状にして貼り付けています。これは補強のためにやっていることで、タタラと紐作りの双方で高さ50cmになる立体を成形しているのです。立ち上げると木材のブロックを支えにして、暫く放置します。1時間ほどでやや硬くなり、加工に耐えられる強さが出てくるのです。面と面を繋ぎ合わせる時は、ヘラで何本も縦筋を入れ、そこにたっぷりドベを塗って接合します。ここにも裏から紐状の陶土で補強をすることを忘れないようにしています。この作業は可塑性のある陶土を使っているので一応モデリングと言えますが、制作工程で陶土を足したり削ったりすることはなく、削るとすれば彫り込み加飾になるので、通常のモデリングとは意味が違っています。と言うのは、最後の工程に焼成があるため、無垢で作ることができず、成形された内側は空洞にしてあります。そこが粘土による塑造とは異なるところなのです。これは陶彫の特徴ですが、立体の全体像は陶土を足したり削ったり出来ないので予めイメージしておく必要があります。今日の午前中は12点目の陶彫成形を行ないました。午後は前に作った陶彫部品の彫り込み加飾を行ないました。週末としては定番の制作ですが、作っている作品が異なっているので、前回と同じ作業にはなりません。新作は常に新鮮な造形試行があって、そこが楽しいと感じます。今日はお馴染みの美大受験生1名と文学を志すスタッフが1名、工房に顔を出しました。彼女たちは高校生で、これからの進路選択のために工房に通ってきているのです。夕方、彼女たちを自宅近くまで車で送りました。
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Tags: 作品, 制作, 陶土, 陶彫
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