三連休 根の陶彫部品を作り始める
2019年 11月 3日 日曜日
三連休の中日です。今日は文化の日で明日が振替休日になります。今日は朝から工房に篭りました。新作の陶彫作品は次の段階に入りました。新作は屏風と屏風前の床の部分に陶彫部品を連結して設置する集合彫刻になります。床に設置する第1・第2ステーションは、既に成形と彫り込み加飾が終わって乾燥を待っている最中ですが、今日から第1・第2ステーションと屏風に接合する陶彫部品を繋ぐ新たな陶彫部品を作るのです。それを私は「根の陶彫部品」と呼んでいて、蒲鉾型の陶彫部品を複数作って次々と繋いでいくのです。根が這っていくような状態になるので、こうした呼び方をしています。根の陶彫部品を作り始めたのは、2009年の個展で発表した「発掘~赤壁~」からで、赤い壁状の直方体の上に乗せた陶彫が最初ではないかと記憶しています。それを応用した小さな照明器具も作りました。その後に作った「発掘~増殖~」は根の陶彫部品だけで構成した作品でした。根の陶彫部品を利用した作品を調べてみると、2013年制作の「発掘~地殻~」「発掘~連築~」、2014年制作の「発掘~層塔~」「発掘~増殖~」、2015年制作の「発掘~群塔~」、2018年制作の「発掘~根景~」、2019年制作の「発掘~双景~」で、私の集合彫刻の特徴になっていると言ってもよいと思います。陶土を一定の厚さにして蒲鉾型にするのは工夫が必要で、陶彫は内部ががらんどうになっていないと焼成が巧くいきません。そこで塑造板に切込みを入れていて、ある程度成形が出来上がってきたら、切込みを抜いて底に穴を開けます。内側から手を入れて、蒲鉾型の曲面を調整しているのです。内側から陶土を手で押さえつけ、外側から叩き板で叩いて陶土の強度も図っています。そんなことを試行しながら根の陶彫部品を作っています。今日は2点の陶彫部品の成形を行ないました。夕方自宅に戻って、RECORD制作の後、夜になって再度工房に出かけ、明日のためにタタラを数枚準備しました。今日は朝から晩まで陶彫制作に没頭しました。本当の意味で文化の日を体験しているなぁと思いました。明日も継続です。