週末 「聚景」屏風と床を繋ぐ陶彫制作開始

週末になりました。ゴールデンウィーク5日間でやり残した陶彫制作を今日から始めました。それは「発掘~聚景~」の屏風と床置きの陶彫を繋ぐ陶彫部品の制作で、まずは屏風から床へ接する第一の陶彫部品から始めることにしました。屏風に設置する陶彫部品は全てボルトナットで屏風に付けていきますが、屏風から床へ接する陶彫部品は基本的には床置きになります。ボルトナットで付けた作品からの繋ぎ方をどうするか、組み立てを考えながら成形をしていくのです。今日の午前中は屏風に全ての陶彫部品を設置してみて、そこから床までの長さを測り、垂直に立ち上がる陶彫部品の大きさを割り出しました。6枚の屏風のうち床に繋がる屏風は3枚あります。繋ぎの陶彫部品は3点必要です。そのために座布団大のタタラを数枚準備しました。一晩放置した後、実際の成形は明日から行います。ゴールデンウィーク5日間が終わっても、まだ陶彫制作を優先させている理由は、陶彫には乾燥に時間がかかるからで、完全に乾燥しないと窯入れができないのです。その点、テーブルの油絵の具の滴り作業やテーブルの柱にする木彫は、時間を気にしないため後回しにしてしまうのです。まず、陶彫制作で思うところは窯入れ、つまり最終工程である焼成の難しさにあると言っても過言ではありません。陶土の厚みをほぼ均一にしておくのも焼成があればこそで、陶芸の技巧的な世界からこの世界に踏み込んだわけではない私は、基本的なことで足を掬われることも結構あります。それが面白いと言えばそれまでですが、立体を空洞にする工夫が常に求められているのです。今日から始まった屏風から床へ接する陶彫部品も、人体彫塑のように無垢な粘土で作るのであれば、それほど難しい作業ではありません。垂直から水平へL字型になる陶彫部品をどう作るのか、それを空洞にするためにどんな工夫をするべきか、明日の成形はそんなことも考えながら慎重にやっていきたいと思っています。

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