週末 L字型陶彫部品の制作

今日は朝から工房に篭ってL字型陶彫部品の制作に励みました。L字型陶彫部品というのは、昨日から始めた屏風と床置きの陶彫を繋ぐ陶彫部品のことです。屏風は床から垂直に立ち上げているため床に接する陶彫部品は、屏風面(垂直)と床面(水平)を合わせ持つL字型の陶彫部品になるわけで、今回の「発掘~聚景~」では、6枚の屏風のうち3枚が床に繋がっているので、L字型陶彫部品を3点作ることになりました。昨日準備したタタラを使って、3点の成形をやってみました。過去にもL字型陶彫部品を作っていて、今回が初めてではないのですが、作品によって形態が異なり、過去の作品の応用は出来ないと思いました。その都度、形態を考えていくしかないなぁと思い、とりあえず3点の繋ぎのための陶彫部品を試みました。あれこれやっているうちにほとんど一日がかりになってしまい、これら3点の彫り込み加飾は次回にします。これは創作性の薄い部品ですが、屏風と床を繋ぐ重要なものになります。集合彫刻を作っていると、目立つ部品と目立たない部品があって、それが上手く機能をすると全体構成として成功するのだろうと私は思っています。あたかも人間の社会のようで、ウィークディは職場を管理する立場にいる自分は、これはちょっと面白いなぁと感じます。目立つ人ばかりでは組織は成り立たず、目立たないけれど重要な役どころで力を発揮する人もいて、また人と人とを上手に繋ぐ人もいます。組織の歯車がきちんと回っている時は、それぞれの持ち味を持った人が要所を締めていて、私は安心安全の上に立っていられるのです。今日作ったL字型陶彫部品は全体構成上は目立つものではありません。屏風に接合された陶彫部品を目立たせ、また床置きの陶彫部品を目立たせるための地味な繋ぎに過ぎませんが、これがなければ屏風と床の一体感は生まれないのです。 L字型陶彫部品の他に繋ぎに使う陶彫部品はまだまだ必要です。地味で重要な部品制作はまだ続きます。

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