2018年版 印章のデザイン
2018年 5月 24日 木曜日
毎年、印用の石材に自分の氏名を彫っています。今年は2点作る予定です。どうして新しい印章を作り続けているのか、私がずっと取り組んでいる陶彫による集合彫刻にその理由があります。今年は7月の個展で発表する集合彫刻は2点あり、その部品一つひとつに押印した和紙を貼っているのです。陶で作った作品にはサインをせず、印章を付けた和紙で作品の証明をしています。多くの部品を集めて構成する集合彫刻なので、印章付きの和紙には番号を書き入れています。番号を順番に合わせていけば、集合彫刻が組み立てられるようにしてあるのです。集合彫刻は部品をばらして別々の箱に入れて保存します。あらゆる陶彫部品を箱詰めして倉庫に保管していますが、作品が新旧混乱しないようにそれぞれ異なる印章をつけているのです。そのため、新作に貼り付ける印章は毎年新しいものを彫る必要があります。今回は新作の「発掘~根景~」と「発掘~角景~」の2点が新たに作る印章なのです。「陶紋」はシリーズとして、続き番号で制作しているので、印章も同じものを使っています。以前から私は印章のデザインはかなり自由にしていて、印章は小さな抽象絵画としてイメージしています。今までも本格的な篆書を彫ることはありませんでした。縛りは自分の氏名があれば充分で、字を崩すことを楽しみながらやっているのです。そろそろ印章を作らなければならない時期がきました。
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Tags: イメージ, 印, 彫刻, 陶彫
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