「石壁サークル」への憧れ
2013年 3月 8日 金曜日
昨日のNOTE(ブログ)にイサム・ノグチ庭園美術館について書きました。イサム・ノグチ庭園美術館は予約が必要だったため事前申し込みをして、家内と横浜駅から四国の高松まで高速バスに乗って行ったのを覚えています。随分昔のことで細かいことは忘れかけていますが、その日は高松市内のビジネスホテルに泊まり、翌日高松駅から琴平電鉄に揺られて、遥か海を見渡す八栗駅で下車しました。そこは石工の町で切り出された石が軒並み家の前に置かれていました。その状況を見てイサム・ノグチが移り住んだ理由がわかった気がしました。その日は小雨でした。数人の鑑賞者が待合室にいて、ガイドとともにイサム・ノグチ庭園美術館を見て回りました。自分が惹かれたのは「石壁サークル」と呼ばれる野外広場で、そこに立つと創作への意欲が見る見る湧き上がってきたのでした。サークル内に点在する制作途中の石彫群は、点と点を結ぶ緊張感を感じたと同時に、自分には心を解放させる快い空間も感じ取れて、生理現象として身体が緩んでいくのを覚えたのでした。そんな気分は初めてでした。生命が息吹き出す源泉と喩えるべきか、何とも言いようのない昂りが自分を捉えていました。
関連する投稿
- アトリエの再現 芸術家が作品を生み出す場所や周囲の環境に覗き見的な興味を私は持っています。学生の頃も大学の一角を使って、彫刻科の先生方が真摯に制作されている現場を垣間見て、自分の意欲を高めたりしていました。東村山市 […]
- 制作のない週末2日 今日は職場関係の用事があって午前中は出張していました。週末になっても2日間丸々は彫刻の制作に当てられないのです。おまけに午後も別の用事で工房には行けませんでした。明日も工房には行けません。ただし、明 […]
- 牟礼の地に思いを馳せて… 東京都美術館で開催されている「イサム・ノグチ […]
- 彫刻家飯田善國によるピカソ評 7月27日付の朝日新聞「折々のことば」欄に、彫刻家飯田善國によるピカソ評が掲載されていて、目に留まりました。「十歳で どんな大人より上手に 描けた 子供の ように描けるまで一生 […]
- 2017年HP&NOTE総括 2017年の大晦日を迎えました。毎年恒例になっている総括を行います。まず彫刻では7月に12回目の個展をギャラリーせいほうで開催させていただきました。大きな作品では「発掘~宙景~」と「発掘~座景~」を […]
Tags: 制作, 創作, 彫刻, 芸術家
The entry '「石壁サークル」への憧れ' was posted
on 3月 8th, 2013
and is filed under note.
You can follow any responses to this entry through the RSS 2.0 feed.
Both comments and pings are currently closed.