青木ヶ原樹海を歩く
2010年 6月 5日 土曜日
富士山の麓に広がる青木ヶ原樹海。鳴沢村にある宿泊施設からインストラクターの誘導で樹海に入り、環境保全の研修を積みました。溶岩台地に広がるヒノキやモミ、ナラ等の木々の間を歩き回りました。鬱蒼とした緑に囲まれていると、美的なイメージに繋がるものがあらゆるところに潜んでいて、楽しい気分になりました。溶岩流に見舞われていない太古の森では、巨木に宿る不思議な生命を感じ取り、大地から湧き上がった樹木にポッカリ空いた穴や空洞が、彫刻的な造形を感じさせてくれました。しかしながら人が作るモノは何と頼りなく貧しいものか、自然の中にいるとそんなころまで思い描いてしまいます。そこかしこにある洞窟もまた然りです。大地の内側にスッポリ入り、光の無い世界に触れると、視界とは一体何なのか、脳が感じとる存在の意味を考える機会を与えられたように思いました。視界に関する自分なりの考察は次の機会にするとして、今日は歩いて立ち止まり、そして感じて思い描く貴重な一日になりました。
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Tags: 散策
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on 6月 5th, 2010
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