富士山を眺めながら…

今日は眼前に広がる雄大な富士山を眺めながら過ごしました。富士山は画家が好んで描くモチーフのひとつで、古今の画家が秀作をかなり残しています。若い頃の自分の鑑賞体験では、富士山といえば横山大観でした。非の打ちどころがない富士山の雄姿が描かれ、横山大観によって自分は富士山の美しさを認識したと言っても過言ではありません。ドイツ表現主義に影響されていた大学生の頃は、片岡球子の描く破天荒な富士山が面白くて仕方がなく、絵画は心象によって描くものだと決めていました。それによって非具象になっても構わないと思っていました。クレーやカンディンスキーが富士山を描いたらどうなるだろうと想像すると楽しくなりました。日本の象徴のような富士山。ところで、自分は富士山を描いたことがありません。富士山は眺めるものという自分の決めつけがあって、富士を表現するに至っていないのが正直な気持ちです。

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