GW② 「突景」3点目の陶彫制作

テーブル彫刻「発掘~突景~」はテーブルの上に3点の陶彫部品を置く計画で、昨日から3点目の陶彫制作に入っています。3点目の陶彫部品は一番小さなサイズで、テーブルの真ん中に置く予定です。成形から彫り込み加飾までを7時間くらいかけて作りました。工房ではラジオを流していて、FMヨコハマから音楽と共に、DJが自宅で過ごす方法をさまざま提案していました。新型コロナウイルス感染拡大を防ぐため緊急事態宣言が出されていて、ほとんどの人たちが自宅で過ごしています。こんな時だからこそ自宅で出来ることを考えてみようとDJは呼びかけていました。今年のゴールデンウィークはまさに前代未聞の民族移動のない連休になっています。工房に篭って、まるで世相に関係のないことをしているのは私だけではないかと思うところです。私には創作活動があって良かったと家内に言ったら、私がやっていることは感染症の流行があろうがなかろうが、普段から特殊なことをやっているから他者との関係性が薄いんだよと答えてくれました。そう言えば最近はゴールデンウィークにどこかに出かけた記憶はありません。陶土に面と向かって格闘していることばかりで、私は人の動静には無関心だったなぁと思っています。3点目の陶彫制作が一段落ついたところで、次の作品の準備をしました。座布団大のタタラを数枚掌で叩いて作りましたが、次は小品を作るつもりです。小品のイメージは現在作っている陶彫部品と無関係ではありません。テーブル彫刻「発掘~突景~」も同じことが言えますが、サイズでどうであれ、私はいかなる場合でも風景を作っている錯覚に囚われています。建築物が発想の土台にあるためか、陶彫は大きな建造物の雛型のようであり、または箱庭を作っているような感覚を持っています。それを「発掘~聚景~」のように屏風と床置きで見せるか、「発掘~突景~」のようにテーブルに仕立てるかの違いで、造形的主張を試みようとしていることの根は同じです。小品「陶紋」も風景を作っているのです。小品は明日から取り組みます。

関連する投稿

  • 表現や素材に対する浮気 ストイックな抽象表現をやっていると、具象的な表現に憧れ、人物を塑造してみたくなります。具象的なカタチには自分の頭では考えられない様々なカタチがあって観察を極めたくなるのです。抽象と具象は割り切って区 […]
  • 二足の草鞋生活最後の日 3月最後の日曜日になりました。来月から週末のたびに創作活動をしなくて済むため、今日が二足の草鞋生活最後の日となりました。私は20歳の時に彫刻の魔力に取り憑かれて以来、生活費を稼ぐのは別の手段をとり、 […]
  • 週末 RECORD撮影日 例年5月に個展用の図録撮影がありますが、陶彫作品だけでなく、自分にはRECORDと称するポストカード大の平面作品があります。毎晩自宅で作っている小さな作品ですが、塵も積もればの感があって作品点数はか […]
  • 筋肉疲労の残る週初め 今朝は筋肉痛が残って通勤に辛さを感じました。これは公務関係の疲労ではありません。新しい職場は次第に慣れてきているので、4月当初のストレスはだいぶ軽減してきました。この筋肉痛は、昨日やっていた作品に油 […]
  • 週末 創作へのモチベーション 昨日までは梱包用木箱作りと陶彫部品の梱包に励んでいましたが、今日は来年に向けた新作の陶彫制作を行うことにしました。今月の個展が迫っているので、その準備として梱包をやっていたのですが、そればかりやって […]

Comments are closed.