GW③ 「陶紋」の新作に取り掛かる

陶彫による小品は、10数年前のギャラリーせいほうで開催した最初の個展から出品し続けています。まず最初は「球体都市」40数点を何年かに亘って展示しました。「球体都市」は既に売れた作品もあります。次に始めたのが「陶紋」で現在も続いているシリーズです。これは「陶紋」というタイトル通り、陶彫表面に施した彫り込み加飾を全面に出しているもので、基本となる形態は毎年変えています。今年は三角形を基盤にした形態を作ることにしました。三角形はテーブル彫刻に設置する陶彫部品から発想したもので、その変形として単体で成立する作品にしました。「陶紋」はサイズが小さいので撮影の際に野外で撮ることが多く、また持ち運びも楽なので様々な場所に出かけて、カメラマンに撮影をお願いしてきました。ホームページのLandscapeに「球体都市」や「陶紋」の野外撮影をした画像がアップされています。これら小品が大きく見えるのはカメラマンの技量によるところが大きいのですが、光や水や空気を感じる画像は我ながら美しいと感じます。今年作り始めた「陶紋」は上部の三角形を微妙に歪ませて、そこに箱庭的な風景を取り込む試みをやっています。小さな作品ほど大きな世界観を持ち込むのが私の流儀です。ひとつひとつの作品にイメージを凝縮させていくので、大作の集合彫刻とは違った神経の使い方をしています。今日のところはまず最初の1点を試してみました。明日も継続ですが、1点ずつ心を籠めるので遅々として進まないこともあります。彫刻は精神の産物だなぁと感じるのは大作よりも「陶紋」を作っている時で、技巧的には大作の方が辛いのは事実ですが、手が動かなくなるのは「陶紋」の方です。じっと見つめていてかなり時間が経ってしまうことも多々あります。周囲を遮断して作品のことだけを考える時間は、連休あればこそで感染症防止の外出自粛も一役買っているのかもしれません。

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