近江商人の古里へ
2019年 6月 6日 木曜日
関西出張2日目になりました。出張したメンバーには滋賀県に滞在している期間にさまざまな体験活動が組まれていましたが、私はこの日野町で案内された近江商人の記念館に興味が湧きました。近江商人は江戸等に出張販売に出かけ、各地に出店していたらしく、一人の商人が数多く経営している様は、まさに現在のチェーン店やフランチャイズの起源となったようです。酒、醤油、味噌などの醸造業の他に雑貨や質屋も兼営していたようで、多角的経営が成されていました。日野の名産では日野椀や漢方医薬の販売がありました。とりわけ「萬病感應丸」は日野を代表する薬で、小さな薬となれば荷が軽く、持ち歩きに便利で利益も大きかったために日野の近江商人は莫大な富を築いたようです。商人はその富の多くを地域社会に還元したため、日野町には16基の曳山があり、多額の寄付があったことが分かりました。「萬病感應丸」は現在も販売しているので、私は試しに小さい袋を買ってみました。日野の人たちは今でも愛用していると聞いたので、私の疲労回復に効けばいいなぁと思っています。日野町は小さい町ながら古くからの伝統伝承が受け継がれ、豊かな文化が根付いている町だなぁと思いました。駅舎も最近リニューアルされたようですが、古い情緒はそのまま残されているように思いました。この町は映画の撮影にも使われているようで、そのスポットにも案内されました。確かに時代劇や明治時代の風景が残る場所もあって、広大な土地に田畑が広がる風景は、横浜では見られなくなったなぁと思いました。今日も天候に恵まれ、青空に爽やかな風が吹いていました。
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Tags: 散策
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on 6月 6th, 2019
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