画家J・フォートリエについて
2014年 6月 30日 月曜日
先日、東京ステーションギャラリーで開催されている「ジャン・フォートリエ展」に行ってきました。フォートリエと聞くと自分はアンフォルメルを代表する画家として、ペインティングナイフで厚塗りした非対象絵画を思い起こします。第二次大戦後の不安定な社会情勢を表現した数多い絵画のうち「人質」と題されたシリーズは学生時代に美術雑誌で見た記憶があります。まとまった展覧会は今回が初めてと聞いて、フォートリエの全貌が知りたいと思い、東京駅まで足を運びました。かつてフォートリエは南画廊で個展をした経歴がありますが、その頃の自分はまだ現代美術を理解するには幼過ぎました。フォートリエは厳密な具象から出発して、やがて形態が消え、そのうち絵の具の素材そのものを取り込んだ非定型な絵画に辿り着きます。自分は壁のようになった絵の具の肌合いが大変美しいと感じました。東京ステーションギャラリーの古い煉瓦壁を使った展示場が、フォートリエの絵画に風合いを与え、こうした空間で鑑賞できる幸福感を味わいました。
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Tags: 個展, 展覧会, 散策, 画家
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