フォンタナのアトリエ

フォンタナは画布にナイフで穴を開けた作品で世界的に知られたイタリア人芸術家です。日本では中学校・高等学校の美術の教科書に、現代美術の旗手として掲載されています。今読んでいる「瀧口修造全集1」にフォンタナのアトリエに関する随想があって、前にブログに書いたダリに次いで興味津々になりました。「私の印象につよく残ったのはその地下室であった。ちょっと防空壕を想いださせるような、部屋の隅の床板をおこすと、急な木製の階段があって(略)裸電球のスイッチをひねると、かなり広い地下倉庫である。たぶん昔は酒倉だったところかもしれない。壁に沿って夥しい作品が立てかけてある。(略)ともかく私がこの穴倉に案内されたときの印象は、フォンタナという作家の内部をにわかに覗いて見たような強烈な衝撃であった。外に出てみると、窓は相変わらず眼にしみるようなみどりで、フォンタナはまた穏やかな会話にもどるのである。たしかにフォンタナは空間主義宣言などから想像していたよりも、意外に柔和な人であったが、話していると烈しい熱情がちらっとのぞくのが感じられる。」という箇所でフォンタナの人柄をイメージして、もう一度フォンタナの作品をあれこれ調べなおした次第です。

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