シュテファン・ツヴァイクの著作

ウィーンで暮らしていた20数年前、人から勧められた文庫本を数冊手に入れました。シュテファン・ツヴァイク著「マリー・アントワネット」「ジョセフ・フーシェ」。翻訳本の中では、このノンフイクションが最高に面白く、昼夜を分かたず読み通してしまった思い出があります。ウィーンという周囲の環境が影響したこともあったのでしょう。臨場感があって、たちまち虜になってしまいました。ノンフイクションとはいうものの、まるでフランス史を見てきたかのような表現。とくにジョゼフ・フーシェは歴史に中に登場する人物としてはマニアックで、ツヴァイクの創作的な部分もあろうかと思われます。でもリアルで説得力のある表現は、歴史の持つ面白さを巧みに引き出し、一気に読み終わるまで余裕を与えてくれません。そんな表現世界と再び出会ってみたいと思うこの頃です。

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