「さまよえるオランダ人」の幽霊船

家内は大学で空間演出デザインを専攻し、卒業制作にワーグナー作曲による「さまよえるオランダ人」の舞台デザインをやっていました。そのイメージがあってか、ウィーン国立歌劇場で「さまよえるオランダ人」を観た際、舞台中央に大きな幽霊船が現れた時は、家内のデザインと印象が混ざってしまいました。船の舳先がこちらに迫ってくるシーンは圧倒的な迫力と美しさがあって、暗いおどろおどろしい場面でもあっても、ワーグナー独特の分厚い旋律と相まって心躍るシーンになっていました。ワーグナーのオペラはどれをとっても、とてつもなく長くて時折音響に陶酔して夢か現かわからない状態で聴いていることがあります。そうした中でも「さまよえるオランダ人」は短めで程よい興奮が味わえるオペラだと思います。ワーグナー初期の作品という解説ですが、その新鮮さゆえ結構好きなオペラのひとつです。

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