「シャトーブリアンからの手紙」鑑賞
2015年 1月 16日 金曜日
時々ミニシアターに出かけ、大手の映画館で上映される機会のない名作を味わっています。先月も橫浜で「悪童日記」を観ました。「シャトーブリアンからの手紙」は橫浜では終わっていた作品ですが、川崎の新百合ヶ丘にあるアルテリオ映像館が上映中だったので、早速観てきました。第二次世界大戦下のフランスの一地方が映画の舞台でした。ドイツ人将校がフランス人により背後から暗殺されたことが発端になり、ヒトラーがその報復に150人のフランス人捕虜を殺せと命令を下したことでドラマが展開していきます。躊躇するドイツ人将校たちと人選を余儀なくされたフランス人副知事。冷酷に描かれるドイツ人の中にも人命に対する畏怖の念が錯綜し、銃殺で失神するドイツ兵がいると思えば、故国の自由を叫んで潔く死んでいくフランス人政治犯たちがいました。結婚したばかりの学生や17歳の少年も銃殺刑に処される場面もあり、これは人間の尊厳を謳う映画であることは間違いありません。大きな戦争の中では、小さなエピソードであったかもしれないシャトーブリアンでの事実。これは当時の記録者の複数の事実を繋ぎ合わせて映像にまとめ上げた秀作と言えます。映画を見終わった後、観客に暫し静寂が訪れました。
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Tags: ドイツ, 散策, 映画
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