週末 屏風の塗装作業

昨日は6人で砂マチエールの貼り付け作業を行いました。今日は引き続き新作屏風の油絵の具塗装作業を行うことにしました。今日のスタッフは一人だけでしたが、彼女は染めをやっているアーティストで、作業に対する手際が良く、私の作品に昔から関わりを持ってくれています。砂マチエールは完全に乾いていない状態でしたが、油絵の具にも硬化剤が入っているため、全体に滲みこませる作業に入りました。今日のところは一層目の下地を塗る作業だけにして一旦終えることにしました。新作の屏風の下地はグレートーンの淡い色彩にしました。砂マチエールを貼るため6枚の厚板は作業台に乗せていましたが、下地を塗装した後で厚板全てをビニールシートを敷いた床に移しました。二層目の塗装からは刷毛によるものではなく、油絵の具を上部から垂らす行為に変えるのです。油絵の具塗装作業での描写行為は行ないません。偶然に飛び散った色彩を次から次へと上乗せしていく方法を取ります。点描のような状況が微妙な雰囲気を醸し出して、そこに自らのイメージと合致させようとしています。今月中に何層も油絵の具を撒き散らして、当初のイメージに近づけていきたいと考えています。今月はウィークディの仕事も厳しい局面を迎えていますが、創作活動も佳境を迎え、いろいろな意味で精魂を傾けているなぁと感じます。夕方3時半ごろ疲労を感じ、自宅に戻りましたが、手伝ってくれたスタッフは自らの作品を作っていて、もう少し作業を続けたいと言っていました。彼女から連絡があったのは5時半頃でした。新型コロナウイルスのこともあって、彼女を車で家の近くまで送りました。公共交通機関を使ってスタッフが工房にやってくると、帰路は私が車で送る手段を取っています。それはウィークディも同じです。私が仕事から帰っても工房に明かりが灯っていると、私は工房に顔を出し、スタッフを車で送ることをしています。床に置いた厚板は暫く乾かすことにしました。

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