三連休② 制作&風景彫刻鑑賞

三連休の2日目です。朝から工房で制作三昧でした。今日は久しぶりに中国籍の若いスタッフが来ていました。彼女は栃木県のグループ展に参加するというので、新作を作っていました。私は相変わらず陶彫制作に勤しんでいました。テーブルの上に展開する風景彫刻の一部になる陶彫部品2点と柱陶4点を作っていました。彫り込み加飾や仕上げは、来週のウィークディの夜の時間帯になりそうで、またまた厳しい制作日程が待ち受けています。今日の午後2時過ぎに中国籍のスタッフと美術館に行くことにしました。工房から自家用車で向かった先は、横須賀にあるカスヤの森現代美術館でした。横浜横須賀道路を使ったので40分ほどで到着しました。同美術館の企画「山本正道 シモン・パシエカ~寓話との出会い~」展を、どうしても見たくて出かけたのでした。彫刻家山本正道氏は日本を代表する彫刻家の一人で、風景彫刻という独自の分野を確立した人です。私は山本氏が発表する機会があれば必ず見にいっています。イタリアの牧歌的な風景を、ブロンズや石を素材にして表現した世界は、極度に象徴化されていて、具象のもつ説明的要素を排除しているように思えます。静かに時間が流れる広漠たる風景、自分もこの山本ワールドに魅了され続けている一人です。画家パシエカ氏の世界は、どこかで見たような具象的風景の中に、時間が止まっている錯覚を齎せます。これは山本氏と同じ過去から現在に続く歴史の封じ込めが、作品世界に漂っていると私には感じられました。昨日このNOTE(ブログ)に記した風景彫刻についての解釈が、今日見た展覧会にあるのではないかと思ったのでした。山本ワールドは私が現在制作しているテーブル彫刻に良い刺激を与えてくれました。私は現行の作品に意欲的になれました。カスヤの森現代美術館を後にして、若いスタッフを送りながら自宅に帰ってきました。いつもなら疲労でソファに倒れてしまうのに、究極の風景彫刻に触れて気分が良くなりました。これからも頑張ろうと思います。

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