週末 企画展&公募展&グループ展
2015年 9月 5日 土曜日
久しぶりに東京に展覧会を見に出かけました。それでも今日は工房での制作を休むわけにはいかず、朝6時に工房に行って陶彫成形用の大きなタタラを6枚用意しました。座布団大のタタラを掌で叩いて作るのに労力を使いますが、今日の楽しみがあるおかげで夢中で作業をしました。2時間程度で今日のノルマは終わりました。8時半に自宅を出て、公共交通機関を使って池袋経由で中村橋まで出かけ、練馬区美術館で開催中の「舟越保武彫刻展」に行ってきました。学生時代から彫刻に親しんだ自分は、舟越保武の存在の凄さは充分承知していますが、現代彫刻が多くの市民の支持を得ているとは思えなかったので、今日の「舟越保武彫刻展」の混雑ぶりに目を見張りました。鑑賞者は高齢の方が多かったので、どこかの団体で来られているのかもしれませんが、日本人彫刻家の展覧会に大勢の人が押し寄せる状況は、とても有り難いと思いました。内容の詳細は後日に改めます。次に地下鉄で銀座まで出て、美術家連盟画廊で開催している画家のグループ展に行きました。そのグループの中に同じ職場で働いている人がいるのです。それはモダンアート展の仲間で作るグループ展のようで、なかなか粒揃いの力量を持った人たちでした。同じ職場の人は例年の作品より簡素になり、空白部分に幽玄な雰囲気が漂っていました。次に地下鉄で新橋に向かい、汐留ミュージアムで開催中の「アール・ヌーヴォーのガラス展」に行きました。これも見応えがある展覧会で、優美で緻密なガラス工芸に目が釘付けになりました。この内容も後日改めてアップしたいと思います。最後に再び地下鉄に乗って六本木で降りました。国立新美術館で二科展をやっていて、自分の後輩の彫刻家が今年も入選しているので見てきました。彼は毎年出品しているので継続して見せてもらっていますが、彫刻家としての成長が著しく、またスケールも広がっています。教員という職業を前向きに捉え、今回は教室をイメージした場を創出していました。つまり生徒が使う机を並べ、その天板を積層にして造形を施し、お互いが繋がっている関係を作り出していました。昨今の中学生が巻き込まれた社会的な問題も含まれているようで、孤立した関係を何とか解決していきたい思いが表現できていたと感じました。頼もしい後輩がいることが自分には幸せで、今日一日のアート散策を通して、制作に対するさらなる意欲が沸き起こってきたように思えます。