過去の作品を考える機会
2015年 6月 19日 金曜日
2日間の山梨県への出張は、思いのほか疲労が溜まっていて、今日は横浜に戻ってから工房に行くつもりでいたところ、夕方から寝てしまって結局作業は出来ませんでした。やっとRECORDに手を入れたところで、今日は終了です。ボンヤリと過ごす中で、創作活動への思いが頭を過ぎっています。疲労はただ休んでいても回復はしないものです。自分は造形イメージに取り巻かれていると、漸く疲労回復となるのです。ただし、新しいイメージはこういう時にはやってきません。苦し紛れで制作している時に新しいイメージが天から降ってくるのです。疲れて身体を横たえている時は、過去や現在の作品が頭の中でグルグル網羅されているですが、それでも表現力の不足を嘆く苦しさも一緒に思い起こされてくるのです。実際の作品を眼の前にすると、思っていたほどヒドいものではないなぁと感じたりするのですが、自分は作り上げた造形を否定的に考えている場合が多いのです。疲労で身体が動かない時は尚更で、今までやっていた作品を全て壊したくなる瞬間があります。時間を置くと作品に対して肯定的に考えられるようになり、疲労回復が図れるというわけです。若い頃のように突如発作を起こして、石膏像をハンマーで叩き割ることはなくなりましたが、過去の作品に対して厳しく考える癖は多少残っているのかもしれません。プラスに考えれば、まだ伸びシロが残っているということでしょうか。今日は過去の作品を考える機会が与えられたのだと思うようにしました。
関連する投稿
- 昭和の日は彫刻制作一辺倒 例年ならゴールデンウィークに入り、観光地がごった返しているニュースが流れていますが、今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で、全国に緊急事態宣言が出されていて、外出自粛が呼びかけられています。以前私 […]
- 単体が集合する世界 朧気な全体像をイメージしながら、単体となる作品をひとつずつ作っていき、それらを集合させて、ひとつの作品にまとめる世界が私の得意とするものです。自分の資質もあるのでしょうが、昼間は公務員として働きなが […]
- 週末 活動時間について やっと週末がやってきました。私はいつものように朝9時に工房に行って、夕方4時までの7時間を陶彫制作に費やします。作業が始まると忽ち時間が過ぎていく感覚を持ちますが、創作活動に邁進する7時間は本当に疲 […]
- 週末 華やぐ工房 今日の題名は特別のことではありません。工房にやってくる若いスタッフが与える心地よい影響のことを言っているのです。この時期、季節は三寒四温で体調を崩しがちになりますが、今日は春めいた快適な一日でした。 […]
- 週末 補充部品制作と梱包 昨日、図録用の撮影が終わり、今後は「発掘~環景~」を完全にするため補充する陶彫部品を追加制作しなければなりません。さらに陶彫部品をそれぞれ梱包するために木箱を準備しなければならず、まだけじめがつかな […]
Tags: 作品, 制作, 創作
The entry '過去の作品を考える機会' was posted
on 6月 19th, 2015
and is filed under note.
You can follow any responses to this entry through the RSS 2.0 feed.
Both comments and pings are currently closed.