田中一村の薬草図天井画
2012年 8月 28日 火曜日
先日、金沢を訪れた際、石川県立美術館に立ち寄りました。当初予定にはなかったのですが、ホテルのロビーにあった「田中一村展」のポスターを見て、即座に行こうと決めました。田中一村の日本画はいろいろな機会に見ています。とりわけ奄美大島の動植物を描いた斬新な日本画が自分は大好きで、それに纏わる本も読んでいます。今回行こうと決めたのは田中一村の天井画が展示されていることを知ったためです。薬草を丹念に描いた49枚の板絵は、その1点1点の構図が植物のカタチから割り出されたものと思われ、その卓抜した画面構成に見入ってしまいました。石川県宝達志水町にある小さなお堂にあったその天井画は随分長いこと忘れ去られていたようで、板絵の痛みも激しく修復に苦労された状況が資料写真で伝わりました。一村が本腰を入れて描いた小さな何気ない薬草が清々しい姿で登場し、一瞬夏の暑さを忘れさせてくれるようでした。
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Tags: 展覧会, 散策, 画家
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