思いが伝わる一遍の詩

今日職場で何気なく開いた新聞に掲載された一遍の詩に目がとまりました。造形作品と同じで、コトバにも出会いがあると思います。詩に綴られているコトバは自分の気持ちに訴えかけてきて、日常のちょっとした場面が思い出され、また心が救われる思いがしました。とくにこの作者は自分と同じ公務員であることがわかって親近感を持ちました。引用させていただくと「知らなくてよかった事を、知るべき事として教えてもらう。感心してみせる。面白くもない。」詩は改行も大切な要素ですが、ここでは続けて記すことをお許しください。このコトバには職務上のニュアンスが表されていて深く頷いてしまいました。まったくその通りなのです。「多彩な闇の沈黙の中から 言葉を手繰り寄せることができる時間を待つ。」差し詰め自分なら多彩な闇の空間から、造形イメージが立ち上ることが出来る時間になるのでしょうか。「実用的な昼間」というコトバも「面白くなくても、何が何でも、呼吸を止めないように。」というコトバも、自分には生き生きと伝わるコトバです。同じ思いをしている人がいるだけで世界の共有感が生まれて、心が解放できる夜の訪れを待ち望む心情が伝わります。引用誌面を紹介しておきます。(第41回神奈川新聞文芸コンクール「言霊は夜に飛ぶ」赤木祐子・作)

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