「構成派研究」について
2012年 11月 2日 金曜日
「現在の芸術と未来の芸術」「構成派研究」(村山知義著 本の泉社)という2冊セットの書籍のうち「構成派研究」は図版が多く、文章のレイアウトにもアールデコ調のデザインがあって楽しめる一冊です。先日見に行った「近現代のブックデザイン考」展にも本書が展示されていました。「構成派研究」は構成主義に至るまでの流派をわかりやすくまとめたもので、時代の変遷が把握出来るように編集されています。実際には本書に登場する「未来派」「表現派」「立体派」「抽象派」「シュプレマティズム」「ダダ」「ネオ・プラスティシズム」等が絡まりあった時代状況もあったかと思いますが、解説の上で平易になるような工夫がしてあります。構成派の代表として取り上げているタトリンの「記念塔」とリシツキーの「電気機械的の立体的形体」は、どんなものだったのか見てみたいと思いました。産業主義、芸術と工業の融合、大量生産、物質的材料崇拝等は、現代アートへと通じる道がそこで準備されていたように思います。
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Tags: 書籍
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