週末 土台作り&窯入れ

今日も昨日に続き、朝から夕方まで工房に篭りました。現在やっている新作に関する作業は厚板材を使った木材加工と陶彫制作です。一日のうち木と陶の双方の技法をやっていましたが、厚板材の切断では木屑や木の埃が舞い上がり、陶彫の仕上げや化粧掛けでは陶土の埃が舞い上がりました。埃っぽい中で行なう作業は、コロナ渦でなくでもマスクが必要でした。マスクは店で大量に売られている簡易なマスクをしていましたが、嘗てヨーロッパで石彫を手伝っていた頃は、日本から防塵マスクを取り寄せていました。左右にフィルターが分かれた形をしていて、毒ガス用マスクのようでしたが、ヨーロッパの人たちからそれはどうしたのか、どこで売っているのかを聞かれたこともありました。今もゴム製の頑丈なマスクが工房のどこかで眠っていると思います。美大の工房に行くと粉塵を吸い込む装置が備わっていて、羨ましい限りですが、個人の工房ではそうもいかず、作業台や床を掃除機で吸い取るのが関の山です。厚板材で土台作りをやっているうちに、陶彫部品はどれも乾燥が進み、ほとんどの作品を窯に入れることができると判断しました。窯の容量を考えると、窯に入れられるのは大小ひとつずつで、とりあえず今日は大きな作品を2つ、小さな作品を2つ仕上げて、化粧掛けを施しました。まず大小で組み合わせ、窯に入れました。1週間の途中で窯の出し入れを行い、週に2回の焼成を行おうと思っています。前にもNOTE(ブログ)に書きましたが、陶彫制作で一番面白いのは焼成です。焼成前と焼成後では作品の雰囲気がまるで異なります。陶土が石化して独特な空気を纏いながら私の目の前に現れます。その瞬間が私は大好きなのです。勿論絶望を味わうこともありますが、それも最近は許せるようになりました。今日は美大受験生が朝から工房に来ていました。先週の美大の卒業制作展の印象を話し合いながら、彼女は鉛筆デッサンに精を出していました。夕方、受験生を車で家まで送り届けてきました。また次回頑張ろうと思います。

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