週末 9月の振り返り
2018年 9月 30日 日曜日
9月の最終日になりました。今日は朝から工房に篭り、11個目の陶彫部品の成形と彫り込み加飾を行いました。陶彫部品は7月に1個、8月に5個、そして今月は5個作り、2つの塔の土台部分はこれで終了しました。焼成は今日の分を含めると3回の窯入れを行いました。次の水曜日にもう一度窯入れを行う予定です。今日は台風の影響で朝から雨が降り、めっきり涼しくなって作業はやりやすくなりました。酷暑続きだった夏はどこにいってしまったのか、季節の移り変わりは確実にやってくるものだと実感しています。さて、今月を振り返ると充実した制作内容に満足を覚えました。陶彫部品5個を作り終えたのは、本当に良かったと思います。焼成も始まり、次から次へと乾燥した陶彫部品に仕上げや化粧掛けを施しています。ゴールはまだ先と言えど、気持ちが今まで以上に前向きになっているのが喜ばしいのです。RECORDも山積みされた過去の作品を全て作り終えました。食卓に置いた山積み解消です。日々のRECORD制作に加えて、過去の作品の彩色や仕上げを毎晩3時間くらいかけて行っていました。自宅でぼんやりする時間がなく、今月は根を詰める日が続きましたが、それでもそうした習慣に慣れてしまうのはどうしたものでしょうか。創作活動が自然に自分の中に入り込んでいるのではないかと思いました。鑑賞も充実していました。大きな展覧会は「藤田嗣治展」(東京都美術館)に行っただけでしたが、後輩の彫刻家が出品していた「二科展」(国立新美術館)や多摩美大助手の個展(GSIX蔦屋書店)、同じ職場の人が出品していたグループ展(美術家連盟画廊)にも足を運びました。映画鑑賞は「モリのいる場所」、「犬ヶ島」、「スターリンの葬送狂騒曲」、「カメラを止めるな」(全てシネマジャック&ベティ)の4本。ウィークディには仕事をしながら、週末の制作の合間を縫ったり、夜間の時間帯に鑑賞に出かけたりしていました。忙しく動き回ることを貧乏暇なしと言いますが、経済状態はともあれ、心は決して貧乏ではなく裕福で豊かな状態にいると思っています。確かに経済を支えているのはウィークディの仕事だけですが、自分の精神性を培う多忙さは歓迎すべきものではないかと私は考えているのです。その中で現在読んでいる現象学の書籍は手強いなぁと感じています。美術作品や映画を単に観るだけではなく、モノの存在を現象面から考察することに自分なりの思惟を持ちたいと考えている私は、これを避けて通れず、納得できるまで付き合う所存です。どんなに理解が困難で解釈に遅滞が生じても、頑張って読破しようと思っています。来月も今月並みに制作や鑑賞に邁進していきます。