週末 「混在」油絵の具下地の完成

6畳大の「発掘~混在~」に、先日まで砂マチエールを施し、さらに油絵の具を染み込ませる作業を続けていましたが、ようやく油絵の具の下地の完成まで辿り着きました。これは絵画的な仕事で、ちょうどキャンバスに下地を作るように、6つのボックスに下地の色を塗ったわけです。ここから絵画としての創作になります。次回の作業はドリッピングです。最近、東京で回顧展を行った故アメリカ人画家ジャクソン・ポロックのアクションペインティングの流用です。油絵の具を画面に滴らせたり、叩きつけたりして描写とは異なる表現、つまり風化して索漠となった画面を作るのです。骨の折れる仕事ですが、今までの工程とは比べ物にならない楽しさがあってワクワク感があります。画面の上に陶彫部品を置き、ところによっては色彩との調和を求め、ところによっては反発する要素を盛り込みます。この最後の過程如何によって作品の良し悪しが決まります。何度も色を散らせ複数の色の重なる効果を見ながら、立体と平面双方から求めるイメージを探っていきます。いよいよ「発掘~混在~」は完成に向けて佳境に入ります。

関連する投稿

  • 週末 新作の全体構成を見る 今日は朝9時から夕方4時まで工房に篭っていました。週末となっても特別なことはなく、私は日々工房に通っているのです。ただ、週末は今までの慣習に従って、新作の制作状況を書こうと思っていて、そこに創作活動 […]
  • 週末 陶彫制作を続行 4月に入って初めての日曜日ですが、今日のところは通常通りの制作時間で陶彫制作を続行しました。先月末で二足の草鞋生活を解消した私は、もう少し余裕を持って制作が出来るのですが、習慣というか、現状保持が気 […]
  • 週末の意識が薄れている週末に… 週末になりました。今月は毎日工房に通っているため、やっと週末になったという意識がありません。週末の意識が薄れている週末とでも言うべきでしょうか。それでも今までの慣習に従って、新作の制作工程のことを書 […]
  • 帰宅後の工房通いについて 創作活動を行う上で、公務員との二足の草鞋生活で厳しい面は、何といっても時間確保です。週末だけではイメージ通りの作品が生まれず、作業の時間をどこで確保するのか、常に考えてきました。30年もこんな生活を […]
  • 2020’12月の制作目標 今月は師走と呼ばれている通り、1年の締めとして多忙を極める1ヵ月となります。そのためどのような制作目標を立てようか思案しているところです。陶彫部品を集合させて世界観を作る私の新作では、そろそろ土台と […]

Comments are closed.