週末 作業場の変化

朝から夕方まで工房で作業をしていると、さまざまな思いが浮かんできます。単純な木彫作業をやっているせいもあるのでしょうが、10数年も前に当時借りていた作業場で、ギリシャやトルコに現存するローマ時代の円形劇場や遺跡を発想の下敷きにして陶彫を作っていたこと、傍らで一緒に制作をしていた人たちのこと等、過ぎた時間を手繰り寄せながら、一日中鑿を振るっていました。今でも発想の下敷きは変わりませんが、ただ自分の置かれている状況、つまり自分の工房で制作していることが不思議でならないのです。地に足がついていることを実感できるのは、浮き草だった当時にしてみれば信じられないことです。自分の工房であればこそ、2年後や3年後の制作予定の材料を置いておくことができます。自分の制作環境を自分の手で作り出すことができます。ただ制作時間だけは、当時より少なくなっていることは事実です。いつでも制作できる環境ならば、放っておいても大丈夫という考えがまずいと思うこの頃です。

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