カタチの崩しを考える

陶芸でも彫刻でも長年やっていると、技巧に走ってしまい、「手なり」でモノを作っていると感じることがあります。陶彫に関しては、自分ではどうなのかわかりませんが、焼成の成功率の高いカタチを選ぶと、あるいはそうなることがあると思います。制作への集中力や緊張感が薄れてくることが原因だと考えます。失敗に悩んでいるうちは、まだそんな心配はいらないのかもしれませんが、慣れは気づかぬうちにあって、自作がつまらないと感じることもあります。意図的にカタチを崩すのは、退屈を打開する方法の一つではありますが、かえって意図が見えて嫌らしさが出てしまうことがあります。作為なき作為、意図するものはあっても自然にカタチが変容するくらいに精魂傾ければ、そこに創作の面白さを感じられるはずですが…。ピカソのように破壊と創造を繰り返していける才能とパワーが欲しいところです。一度スタイルを作り上げてしまうと、その亜流を繰り返すばかりでは進歩が望めません。カタチの崩しは手業ではなく、心の在り様で成せるものと感じています。

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