ルーマニアの木造りの教会

ブランクーシのことを考えていると、今制作中の木彫が「無限柱」に似てくるので少々困っています。確かに「無限柱」は美しい造形で、簡素化させた形態の極みだと思います。ルーマニアの門や家の装飾がブランクーシの発想の源と以前ブログに書きましたが、それで思い出すのがルーマニアのマラムレシュ県にあった小さな村々に点在する木造りの教会です。周囲の牧歌的な風景と溶け合い、絵本の世界のようでした。復活祭やクリスマスになると民族衣装を纏った村人であふれ、タイムスリップしたような錯覚に陥ったものです。自分の作品もトルコやギリシャに見られる荒涼とした遺跡を陶彫で表している頃から、今はルーマニアの木造りの教会をイメージするような木彫に変わってきています。それでも陶や木といった日本古来の素材にこだわるのは、現在の自分の環境に一番しっくりくる何かがあるのかもしれません。

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