私にとって創るとは…

つくるという漢字表記は3種類あります、作る、造る、創るの3種類ですが、このNOTE(ブログ)で私が言いたい主旨なら、創るという漢字が一番相応しいと思っています。創るは創造行為を示すものだからです。私は週末には工房で彫刻をやっていて、ウィークデイの夜には自宅でRECORDと称する小さい平面作品をやっています。昼間は横浜市の公務員として働いていて、人々によって構成される組織を動かしています。ここでは人と人との繋がりが極めて重要で、コミュニケーションで業務が成立していると言っても過言ではありません。仕事の性質上テレワークが出来難く、コロナ渦の緊急事態宣言が解除されてからは全員が出勤してきています。こうした職場なのでコロナ渦の影響は決して小さいものではありませんでした。現在も判断に迷う場面が多々あります。ところが私の創作活動はこれとは真逆で、コロナ渦の影響は全くありません。人との繋がりが極めて薄く、普段から孤立無縁な状態で作業をしているからです。せいぜい1年に1回開催している個展で、人とコミュニケーションをとるくらいです。創作活動全体から言えば90%以上は、一人で引き篭もり状態です。夏になって漸く創作活動の結果を携えて東京銀座に出かけているので、これが残りの10%だろうと思っています。私にとって創るとは何なのか、一人でイメージを起こし、一人でイメージを具現化し、作品にまとめ上げる行為は一体何なのか、今夏はコロナ渦の影響で個展に来る人が少なく、そんな中で考えたことは、持続する造形思索があれば、それで良しとした自分の思考回路です。それはどんなところから発想したものだろうと改めて思い返しているのです。創作活動に意味を見出そうとすれば、現代の社会情勢やらアートの歴史を達観すると、自分がこんなことをやっている意味があるのかどうか、分からなくなってしまいそうで、一種の虚無感に襲われることもあります。そこは敢えて考えず、自分が面白いと感じたから創るだけなんだと自分を言い聞かせているのも確かです。私にとって創るとは、とどのつまりは自己満足なのかもしれません。

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